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「新京都駅」案も!? 北陸新幹線の詳細ルート明らかに 敦賀~新大阪間は「ほぼトンネル」

乗りものニュース 2024年8月8日 7時12分

「南北案」が優位?

京都駅の位置は3案

 鉄道・運輸機構は2024年8月7日、北陸新幹線(敦賀~新大阪間)の詳細ルートと駅位置の案を明らかにしました。

 北陸新幹線の敦賀~新大阪間は、環境影響評価手続きの遅れなどで、未だ着工に至っていません。そのため、関西~北陸間の移動は、敦賀駅で在来線特急から新幹線に乗り継ぐ形が当面続くことになり、自治体などから早期整備を求める声があがっています。

 敦賀~新大阪間は、東小浜(小浜市)附近、京都、松井山手(京田辺市)を経由。ほとんどがトンネル区間となります。鉄道・運輸機構は今回、京都駅の位置に関して「東西案」「南北案」「桂川案」の3案を示しました。
 
「東西案」は、現京都駅の東西に沿った形となり、工期は約28年程度、在来線との乗換時間は約11分を想定。地下鉄烏丸線などを避けるため、駅を深い位置に建設する必要があるほか、東海道新幹線の京都駅が近接しており、施工難易度が高いとしています。また、長期間にわたって八条通の交通規制が必要になるとも指摘しています。

「南北案」は、現京都駅を南北に貫く形で設ける想定で、工期は約20年程度、在来線との乗換時間は約13分となる見込み。駅部で用地取得の協議が必要となるものの、在来線や東海道新幹線とは離隔が確保されるため、施工上の大きな影響はないとしています。

「桂川案」は、現京都駅ではなく、在来線(JR京都線)の桂川駅付近に建設する案となります。工期は約26年程度、在来線との乗換時間は約19分(桂川駅乗り換えに10分+桂川~京都間に9分)を想定。在来線をアンダーパスする府道などを避けるため、駅を深い位置に建設する必要があるほか、在来線が近接しているために施工難易度も高いとしています。

 2023年4月時点の概算事業費は、「東西案」約3.7兆円、「南北案」約3.9兆円、「桂川案」約3.4兆円。将来の物価上昇を見込んだ場合、「東西案」約5.3兆円、「南北案」約5.2兆円、「桂川案」約3.4兆円になるとの試算結果が示されました。
 
 鉄道・運輸機構は敦賀~新大阪間について、環境影響評価手続きの後、2026年3月頃の工事実施計画認可・事業着手を目指すとしています。

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