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「山陰道」だけじゃない! 鳥取に“第三の南北道路”部分開通近づく 「山陰は遠い」払拭なるか

乗りものニュース 2024年9月5日 8時12分

実は「新美術館」もセットです。

山陰道の未開通区間に接続する「南北道路」

 鳥取県で「山陰道」の一部となる「北条道路」13.5kmの建設が佳境を迎えています。県内最後の未開通区間で、ここができれば鳥取市から島根県まで山陰道が1本につながる予定です。
 
 山陰道は東西の道路ですが、ここに接続する「南北の道路」も建設が進んでいます。

「北条倉吉道路」と呼ばれるその道路は、米子道の湯原IC(岡山県真庭市)から県境を越え、鳥取県中部の倉吉市を貫いて山陰道の「北条JCT」に接続する約50kmの高規格道路構想です。国道313号のバイパスであり、関西から鳥取市に通じる鳥取道、米子市に通じる米子道に次ぐ“鳥取第三の南北軸”ともいえます。

 なお、計画路線としては「北条湯原道路」とされ、開通済みの区間には統一した路線名がありませんでしたが、2024年2月に通称名を「北条倉吉道路」にすることが決まりました。

 現在は山陰道が通る北栄町から南下して、倉吉西ICに至る約10km(北条倉吉道路)の自動車専用部と、県境部の「犬挟峠道路」約9.0kmが開通。それに続く6.2kmも現道の改良がなされています。

 自動車専用部の北条倉吉道路は近く南北方向へ延伸する予定で、倉吉ICから倉吉南ICまでの約4kmは2025年3月に開通する見込み。これは、倉吉市で建設中の「鳥取県立美術館」オープンに合わせています。2024年9月18日には、途中ICとなる倉吉小鴨ICに接続するアクセス県道も開通します。

 さらに、北栄ICから北へ、山陰道(北条道路)に北条JCTで接続する区間も、北条道路とともに2026年度開通の予定。ただ北条道路については2024年9月現在、開通予定が再精査されている状況です。

 なお、倉吉市内の一部と、岡山県内の大部分は現道を活用するとされています。

 倉吉市は、この北条倉吉道路の整備により、山陰道と米子道を30分で連絡し、「吹田・神戸まで3時間、小牧(愛知県)まで5時間」という構想を掲げています。「距離のわりに時間がかかるから、山陰に来るのはすごく大変な印象」があるといい、山陰の高速道路網が、この「時間的遠距離感」を払拭するとしています。

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