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「出口渋滞エグすぎ」「降りないほうがいい」 関越道の“猛烈渋滞IC”さらに激化か 抜本対策も進行中

乗りものニュース 2024年9月28日 12時12分

関越道のなかで、深刻な出口渋滞が発生しているのが「渋川伊香保IC」です。これを解消する抜本的な対策も進められています。

週末ヤバイ!「渋川伊香保IC」

 群馬県西部の新たな東西道路として、関越道の渋川伊香保ICとJR吾妻線沿いの八ッ場(やんば)ダム方面を結ぶ「上信道」の建設が進んでいます。2025年度にその未開通部のひとつ「渋川西バイパス」(新設部1.9km)ができれば、ついに関越道との直結を果たし、利便性が大きく向上します。

 ただ、それにあたって懸念も存在します。渋川伊香保ICは現状でも「すごく渋滞するIC」なのです。

 SNSでは「渋川伊香保の出口渋滞がエグすぎ」「草津温泉伊香保温泉に行く予定の方 渋川伊香保ICで降りないほうがいいですよ めちゃめちゃ渋滞します」といった投稿も多く見られます。

 国土交通省によると、特に休日は下り線の出口が激しく詰まり、シルバーウイークなどには関越道本線まで約3.7kmにわたって渋滞が発生しているとか。

 その原因は、ICを下りた先、一般道の国道17号にあります。ICを下りてすぐの「中村」交差点の信号待ちで詰まってしまい、それが関越道本線まで長く尾を引くのです。

 このため2022年度から、中村交差点を立体化する工事が始まっています。交差点を通過する4車線の立体部と、側道4車線で8車線化される見込みです。

 渋川伊香保ICは、伊香保温泉など群馬県北部・西部の観光地へ向かう拠点となるだけでなく、IC付近は埼玉や群馬県南部から続く国道17号バイパス(上武道路など)の終点にもなっています。中村交差点はさらに、前出した上信道の一部「渋川西バイパス」の起点(現道活用部)でもあるという重要な場所です。

 中村交差点の立体化について群馬県や上信道の沿線自治体は、渋川西バイパスの全線開通(2025年度予定)に合わせて対策が完了するよう求めていましたが、現在のところ供用年は「2026年度」となっています。

渋滞避けるなら「渋川伊香保を使うな」?

 SNSでは渋川伊香保ICを避けて前後のICで下りたという人も多く見られますが、実はこの方法は公式に“推奨”されています。

 国土交通省と群馬県などからなる委員会で、渋川伊香保ICから「駒寄スマートICへの利用を促す」対策が打ち出され、2023年10月から11月にかけて、高速道路SA/PAでのチラシ配布や観光団体などのウェブサイトでの広報が展開されました。

 駒寄スマートICは渋川伊香保ICから5kmほど南、駒寄PAに併設されています。やや西に関越道と並行する形で県道25号の4車線バイパスが通っており、これを北上して伊香保方面に通じる県道15号のほか、上信道の渋川西バイパスにも接続します。

 2023年度のキャンペーンでは、期間中に渋川伊香保IC(下り線)の利用が「約1%」減少したそうです。ただ全体的な観光客数の増加もあり、渋滞長としては、ほぼ全時間帯で前年以上を記録したとのこと。

 このキャンペーンに際しアンケートへ回答した人の27.8%は、移動中にSA/PAのチラシなどを見たり、交通情報などを得たりして、渋川伊香保ICから駒寄スマートIC利用へ行動を変容したといいます。渋川伊香保ICや国道17号中村交差点で渋滞に巻き込まれた人の約96%は、渋滞情報などがあれば、駒寄スマートIC利用へ変更する意向を示したとか。

 ただし、ゴールデンウイークなどには駒寄PAも混んでいたという意見もあるほか、渋川伊香保ICを通り過ぎて次の赤城ICに出るという人もSNSでは見られます。

 中村交差点の立体化が完成するまで、渋川伊香保IC下りの出口渋滞はますます激化する可能性もあります。交通状況を確認しながら前後ICの利用も検討したほうがいいかもしれません。

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