首都高速道路が学生向けの「点検・補修デモ」を開催。おなじみの高速道路パトロールカーも「新型」が披露されています。車種はトヨタ「ランドクルーザー」。この車種でなくてはならない理由があるそうです。
首都高パトロールカーがランクルでなくてはならない理由
首都高速道路が2024年10月11日、「首都高点検・補修デモ2024」を開催。大学生へ最新の点検・補修技術や道路の安全を守る取り組みを紹介するもので、業務用の特殊車両や、パトロールカーなども勢ぞろいしました。
道路パトロールを担当する首都高パトロールは、おなじみの黄色いトヨタ「ランドクルーザー」のパトロールカーを展示。今回は少しずつ配備が進む新型「ランドクルーザー300」のパトロールカーを紹介しました。
他社のパトロールカーでは、ランクル以外のSUVやミニバン型なども見られますが、首都高パトロールは、その堅牢さやパワーから、「ランクル以外に考えられない」とのこと。しかも、「(ランドクルーザー)プラドでもちょっと弱い」ほどだといいます。
まず、屋根上の標識は重さ180kgあるそう。荷台にぎっしり詰められた資機材は70品目にも及び、この時点でも、重さに耐えられるパワーが必要だそうです。
また、1回のパトロールで走る距離は約100kmに上ります。複数台を使って、原則としてパトロールカーが走っていない時間帯をつくらないという体制を作っているため、耐久性も重要だそうです。
そして、何よりランクルのパワーがモノを言うのが「牽引」の性能だとか。
「首都高は路肩がほとんどない区間が多いので、事故車や故障車があると、そこは通れなくなります。そうしたクルマはすぐに、このパトロールカーで牽引しなければなりません」と担当者。4tトラックくらいなら、ランクルで軽々牽引してしまうといいます。
「プラド」でも、以前使っていたという三菱「パジェロ」でもやや弱いというのは、この牽引の性能だそう。
ランクルは300型になり、排気量は4.6Lから3.5L(ディーゼルは3.3L)にダウンしたものの、そのパワーや使い勝手は変わらないとのこと。各種の先進安全装備の進化に驚くと話していました。
ちなみに、このランクルのパトロールカーの「他ではまず見ないポイント」として、リアのドライブレコーダーが車内ではなく、ハッチの横のボディに直付けされていることが挙げられます。これは、路上で停車してハッチを開けて作業することが多いので、そのときでも衝突事故などをしっかり記録できるようにするためだそうです。