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日本では激レア+クセ強形状+複雑経緯の“珍旅客機”がラストフライト 運用中の航空会社は「あと2社のみ」に

乗りものニュース 2024年10月31日 16時12分

ルックスも独特でした。

今後は最新鋭機「A220」に

 オーストラリアのカンタス航空グループのカンタスリンクで運航されていた「ボーイング717」が、2024年10月26日に最後の商業運航を行いました。717は、日本国内の航空会社での導入はなく、いわゆる「レアな旅客機」に分類されます。

 ボーイング717は、ボーイング社の競合マクダネル・ダグラス社のヒット作「DC-9」シリーズの系譜を組む「MD-95」として開発された旅客機です。開発途中の1997年、マクドネル・ダグラス社がボーイング社に吸収合併されたことで、型式名を「717」に変更したという経緯を持ちます。レア機なのは、この機が主に短距離路線向けで、導入していた航空会社もカンタスグループのほか、欧米系航空会社が多数を占めていたことに由来します。

 717は2006年に生産を終了しています。カンタスリンクからの退役により、現在、717を使用する航空会社はハワイアン航空、デルタ航空などとなり、カンタスリンクは「717を使用する世界最後の3社の民間航空会社のうちの1社である」としています。カンタスリンクでは717の後継機としてエアバスの「A220」を導入しており、デルタ航空やハワイアン航空も2025年末までに717を新型機に置き換える方針をすでに公表していることから、運用機数は今後どんどん減っていくと見られます。

 カンタスリンクの717のラストフライトはシドニー発キャンベラ行きのQF1511便で、26日の18時頃にキャンベラに着陸しました。ラストフライト担当機は「VH-YQS」で、今後数週間はキャンベラ空港にとどめ置かれるとのことです。

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