長さ55kmにおよぶ国道2号バイパスの開通計画が見直しへ。
岡山と広島をつなぐ新ルート
国土交通省中国地方整備局岡山国道事務所は2024年11月11日、建設を進めている国道2号「玉島・笠岡道路」「笠岡バイパス」の開通時期を見直すと発表しました。
岡山県倉敷市から広島県福山市にかけては、延長約55kmにおよぶ大規模な国道2号バイパス「倉敷福山道路」が計画されています。
東から区間ごとに玉島バイパス、玉島・笠岡道路、笠岡バイパス、福山道路、赤坂バイパス、松永道路の順に構成されており、このうち玉島バイパス、赤坂バイパス、松永道路が全線開通しています。
玉島・笠岡道路(II期9.4km)と笠岡バイパス(7.6km)は一部が開通しており、工事が順調に進んだ場合、これまでは両道路とも2025年度に全線が開通する予定でした。
しかし岡山国道事務所によると、玉島・笠岡道路の現場では当初想定を上回る量の硬い岩盤が出現したため、掘削に時間を要しているといいます。そのため、「2025年度」だった開通予定を「2026年度」に見直すとしています。
また、笠岡バイパスは、施工中の盛土が長さ約100m・幅約40mにわたり崩れたため、有識者会議で対策工法を選定したところといいます。今後の工事には一定の期間を要するため、この箇所を含む西側区間の新笠岡港東IC(仮称、笠岡市カブト南町)~笠岡西IC(仮称)間4.8km(本線部)は、「2025年度」だった開通予定を取り消したうえで、新しい開通時期を改めて発表するといいます。
一方、東側の笠岡東IC(仮称)~新笠岡港東IC間2.8kmは、これまでどおり「2025年度」に開通する見込みです。
倉敷福山道路は、福山市内の一部が着工されていない状況ですが、全線が開通すると倉敷福山道路を含む形で岡山県岡山市から広島県三原市にかけて総延長約120kmの国道2号バイパスができあがります。信号機のない立体交差も多く自動車専用道路の区間もあるため、計画が実現すると山陽道と並行する走りやすい道路になりそうです。