近鉄線の中でも、お城と電車を一緒に撮れる古都らしいスポットの踏切で立体化工事が行われています。城下町の中心部を通るルートは、今後ますます重要になるかもしれません。
巨大イオンへの抜け道…え、インターできるの?
近鉄橿原線の近鉄郡山駅付近(奈良県大和郡山市)は、郡山城跡のすぐ横を通り、城とお堀の桜、そして電車を1枚に収められる古都らしい撮影スポットとしても知られます。その付近でいま、鉄道と道路の立体交差工事が行われています。
これは都市計画道路「城廻り線」の工事。城の北側の「九条第9踏切」について、道路をアンダーパス化する工事が進行中です。
この道路は2車線のそれほど広くはない道ですが、主要地方道(奈良大和郡山斑鳩線)に位置付けられており、南北幹線道路である国道24号から第二阪奈道路・生駒方面へ抜けるルートの途上にあります。
近鉄線の東側を通るJR大和路線との交差部は、道路を高架化して立体交差化済み。ですが、近鉄の九条第9踏切はボトルネックとなっており、周辺には市役所やホールや図書館といった施設もあることから歩行者等も多く、2016年には奈良県で唯一の「要改良」踏切に位置付けられていました。
問題は踏切だけではありません。このルートは今も交通量が多いですが、今後さらに増えると考えられます。
まず、このルートで国道24号に出たところには、巨大な商業施設「イオンモール大和郡山」があります。イオン方面へ向かう交通量が多く、国道24号と交わる「西九条町南」交差点は右折レーンが二重化しているほどです。この交通が、踏切によって足止めされるのが現状です。
さらに、国道24号では現在、京奈和道の一部を成す高架の自動車専用部「大和北道路」が建設中。「西九条町南」交差点付近には、大和郡山北IC(仮称)の一部ランプが接続する見込みです。
城廻り線のアンダーパスは2026年春の開通が目指されています。大和北道路の開通は現在のところ未定です。