栃木県が宇都宮市で整備を進めていた国道408号「宇都宮高根沢バイパス」の一部「野高谷(のごや)立体」がまもなく開通。“東京-宇都宮の最短路”は、さらなる変貌のときを迎えています。
LRTの横の「巨大立体」完成!
栃木県が宇都宮市で整備を進めていた国道408号「宇都宮高根沢バイパス」の一部「野高谷(のごや)立体」が、2025年1月30日(木)に開通します。現地では、「宇都宮ライトレール(LRT)」の高架橋に並行して、巨大な擁壁で構成される立体部が開通のときを待っています。
これは、宇都宮駅東口から東へ延びる「鬼怒通り」と、国道408号「宇都宮高根沢バイパス」が交わる「野高谷ランプ」交差点(野高谷町交差点から名称変更)のうち、南北方向の国道を立体化するもの。この交差点部は、LRTも専用の高架橋を通じて方角を90度近く変えるところです。
道路とLRT双方の立体が同時平行で工事されていましたが、LRTが一足早く2023年8月に開通し、それから1年半を経てついに道路部の立体が開通します。SNSでは、この野高谷町の交差点をして「LRT沿線で光景がガラッと一変した」箇所の一つだという声も。
鬼怒川東岸で東西と南北の主要道路が交わる同交差点は、もともと変則的な5差路で、さらに国道バイパスとしての整備による拡幅、LRTの整備が加わり巨大かつ複雑な交差点に変貌したのです。
渋滞も慢性化しており、通過に10分かかる場合があるほか、交差点に向かって各方向とも下り坂になっているため追突事故が頻発。2021年度には事故件数で県内ワースト交差点となっていました。立体化によって渋滞は解消すると見込まれています。
「東京への最短路」さらに高規格化
さらに、この立体は国道408号の“高規格化”を促進します。
国道408号バイパスは、常磐道の谷和原IC(茨城県つくばみらい市)から延びる国道294号バイパスとともに、東北道の矢板IC(栃木県矢板市)までを最短で結ぶ約100kmの高規格道路「常総・宇都宮東部連絡道路」の一部に位置付けられています。
野高谷町の南北でも、国道408号の立体化が2か所(国道123号交点、宇都宮テクノ街道交点)で進行しているほか、高根沢町内では宇都宮高根沢バイパスを国道4号まで延伸させる工事なども進んでいます。
この「常総・宇都宮東部連絡道路」ルートは直線的で、たとえば東京駅-宇都宮駅間ならば、東北道経由、新4号国道(国道4号バイパス)経由と比較しても最短ルートとなります。