幕張メッセで開催の東京オートサロン2025(1月10日-12日)で、ヤマハ発動機が不思議な小型車両を出展しました。オープン型の2人乗りバギーの前面に“ドーザー”がついていて、さらに農業用資材を積んだトレーラーを牽引しているというものです。
前はドーザー、後ろはトレーラーで「公道走れます」
幕張メッセで開催の東京オートサロン2025(1月10日-12日)で、ヤマハ発動機が不思議な小型車両を出展しました。
オープン型の2人乗りバギーの前面に“ドーザー”がついていて、さらに農業用資材を積んだトレーラーを牽引しているというもの。車両の小ささに対し、不釣り合いとも思える装備です。
これは「DIAPASON C580 Fork1」と呼ばれる電動バギーです。「畑地や不整地など、多様な路面環境での優れた走破性とスマートな使い勝手を兼ね備えたモデル」とのこと。このドーザー+トレーラーモデルは、農業用としての提案で、ドーザーは「たとえば牛舎の清掃など」を想定しているのだとか。
こうしたバギーは日本の公道を走ることができないケースがありますが、このモデルはOK。ただし「15km/hまでしか出せません」と説明されました。
「免許の区分が“小型特殊”なんです。ですからスピードは15km/hまでしか出せなくしているのですが、そのぶん、トルクに振っていて牽引も可能です」
なお、小型特殊は農業用トラクターなどの区分で、普通免許を持っていれば乗ることができます。
「お年寄りの免許返納後の移動手段としても想定しています。実は、普通免許のみ返納して、小型特殊は返納しないという選択が可能なのです。免許を返納すると、どうしても移動手段に困るといった声がありました」
小型特殊の免許を単独で取得する場合は、16歳からOK。これも、新たな農業の担い手確保に大いにメリットがあるといいます。また、トラクターなどと違い2人乗りであることも、“移動手段”としての強味になるといいます。
このドーザー+トレーラーモデルはあくまで提案の一つで、会場にはトーヨータイヤのSUV向けタイヤ「OPEN COUNTRY」を履いたオフロード仕様「DIAPASON C580 Fork 2」も出展。このほかにも様々な企業とともに多数の拡張モデルを展開する構えです。
こうなると気になるのは販売価格ですが、車両価格は「軽トラからの乗り換えが想定されますので、軽トラから大きく外れない程度にしたい」ということです。