従来の「ドーファン」と比べて50%も静かだとか。
68もの特許を取得した新世代のヘリコプター
ヨーロッパの航空機メーカー、エアバスの子会社であるエアバス・ヘリコプターズは2025年1月15日(水)、最新鋭の多用途ヘリコプター「H160」を警察庁に2機納入したと発表しました。1機目は昨年(2024年)末に、2機目は1月に警察庁へ引き渡されています。
H160は次世代の中型双発ヘリコプターとして開発された機体で、最大離陸重量は6050kg、乗員1~2名のほかに、最大12名までを乗せることが可能です。最大巡航速度は150ノット(約275km/h)、最大滞空時間は4時間30分、運用限界高度は6096mを誇ります。
人員輸送のほか、救急医療サービス(EMS)や捜索救助(SAR)などの公共サービス用としても運用可能であるほか、個人(プライベート)所有や法人(ビジネス)機といった用途にも向いているとのこと。
エアバス・ヘリコプターズの説明によると、H160は68もの専用特許を取得しており、フランス・サフラン製の新世代ターボシャフトエンジンARRANO 1Aを搭載、機体後部の水平翼が「バイプレーン・スタビライザー」と呼ばれる、いわゆる二重翼になっているほか、テールローターが新型の傾斜式フェネストロン構造なのが特徴だそう。加えて、機体サイズに比して機内容積が広く、静粛性や整備性に優れているのがポイントだとしています。
今回の納入により、警察庁は日本の官公庁で初めてH160を運航する組織となります。