成田空港の機能強化を踏まえて、東京都心と空港を結ぶ高速道路網の整備・検討が本格化しそうです。
北千葉・新湾岸にかかる期待
成田空港の機能強化を踏まえて、東京都心と空港を結ぶ高速道路網の整備・検討が本格化しそうです。
2025年1月21日、千葉県道路協議会の首都圏空港道路ネットワーク検討分科会が千葉県庁で開催されました。
成田空港は、滑走路の新設・延伸などにより、発着容量は現状の30万回から50万回に拡大する計画です。また、ターミナル再編や新貨物地区の整備などの検討も進められており、旅客・貨物とも今後の増加が見込まれます。
しかし都心から成田空港に向かう際の現在の道路は、実質、東関東道の一択であり、さらに途中の首都高速湾岸線や京葉道路は混雑しています。特に京葉道路は交通量が年間1億台で、NEXCO東日本管内だと関越道や常磐道をおさえて、東北道に次いで2番目の多さです。
会議では、成田国際空港や千葉県バス協会の意見も発表されました。外環道と成田空港を結ぶ北千葉道路や、首都高湾岸線のさらに南側に構想されている新湾岸道路の早期整備や、圏央道の建設・4車線化、東京湾アクアラインの6車線化など、道路網の機能強化を期待しているといいます。
また、成田空港は旅客ターミナルが分散して乗客からは不評で、鉄道の方の利用客が多いといった状況も報告されました。
分科会では今後、空港の機能強化を踏まえた高速道路網の基本方針策定に向け、引き続き検討が進む見込みです。
また、国も、成田空港の機能強化に合わせた環境整備が必要と認識しており、道路網では、圏央道、北千葉道路、新湾岸道といった事業中・調査中の路線に加え、さらなる充実に向けた調査・検討を加速する構えです。