カナダの航空会社が現代の民間機とは全く異なるユニークな機体デザインが特徴のターボプロップ航空機を導入する計画を発表しました。どういった形状で、どのように用いられるのでしょうか。
プロペラが尻に!
カナダでチャーター便事業を手掛ける航空会社、Nolinor AviationがサンディエゴのNatilus社から「コナ(Kona)」と呼ばれるターボプロップ航空機を導入する計画を発表しました。「コナ」は現代の民間機とは全く異なるユニークな機体デザインが特徴です。Nolinor Aviationはこの機をどのように用いるのでしょうか。
「コナ」はまるで「エイ」のようにも見える、翼と胴体が一体となった形状「ブレンデッド ウィング ボディ」を特徴とし、さらに胴体最後部にターボプロップエンジンを2基備えるというユニークなエンジンレイアウトが採用されています。用途は貨物機で、900海里(約1670m)の航続距離を持ち、3.8tの航空貨物を搭載できるほか、最短800mの未舗装の滑走路でも運航できます。
なお、Natilus社によると、この胴体形状は空気力学的に効率が高く、抗力を低減して燃料消費量を削減するほか、飛行効率を高めることでエンジンを小型化でき、さらに重量の削減できる――といった相乗効果が期待できるといいます。「コナ」ではこの設計により、従来の航空機に比べて燃料消費量を30%削減できるとしています。
Nolinor Aviationでは「コナ」を10年以内に複数機導入予定とのことで、その不整地発着能力を活かし、遠隔地や孤立地域などの貨物輸送のため運航予定とのことです。