JR北海道はヒグマやエゾシカと接触するなどして列車の運行に影響した件数が、昨年度いずれも過去最多を更新したと発表しました。
JR北海道によりますと、昨年度、ヒグマとの接触や線路への侵入が列車の運行に影響した件数は前の年度と比べて8件多い71件、エゾシカによる影響は264件増えて3145件でした。
このうち、クマが影響した件数は5年前と比べると2倍以上で、30分以上の遅延も9件に上っています。去年10月には名寄市で乗客1人を乗せた普通列車がクマと接触し、13時間立ち往生したケースもありました。
JR北海道はクマやシカの生息数が増え、生息域も拡大していることが要因とみて、線路への侵入を防ぐ柵の設置や減速運行などの対策をとっていますが、影響件数の増加に歯止めが掛かっていません。
JR北海道は「特にクマとの接触の場合、ハンターに同行を要請するなど危険が伴い、運行再開までに時間がかかる事例が増えている」としています。