道はきょう、エゾシカ対策のための有識者会議で今年度の捕獲計画を議論しました。
近年、道内ではエゾシカの推定生息数が増加傾向で、昨年度は2011年度以降で最も多いとされています。農作物などへの被害も拡大していて、人とエゾシカとの軋轢が深刻化しています。
こうした状況を踏まえ、道はことし1月からの3年間を「緊急対策期間」として、エゾシカの捕獲、特に子ジカを出産するメスの積極的な捕獲を呼び掛けています。
昨年度の捕獲数は、速報値で過去最高のおよそ15万頭でしたが、目標捕獲数を3万5000頭ほど下回りました。道は去年、3カ年計画で目標捕獲数を示しています(期間中の目標捕獲数は毎年度18万5000頭)。
きょうの会議では、この目標では個体数が減少しないこともあり、有識者から厳しい意見が相次ぎました。
「できないというのを共有して、じゃあどうするのかというのが一番重要」「うまくいっている地域とそうでない地域の違いはどうかとか実態の把握が重要」「負け戦を続けている。はっきり言うと、(計画が)そのままでいいとは本当は言うべきではないのではないか」(いずれも有識者のコメント)
道はきょうの議論を踏まえ、今年度の捕獲計画を近く正式に決めます。