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男性にもメイク&スキンケア広がる 盛り上がるメンズメイク市場

テレビ北海道 2024年8月15日 18時11分

コロナ禍を機にスキンケアをする男性が増え、男性向け化粧品の売り上げも伸び続けています。

札幌市内のデパートです。紳士向け売り場にずらりと並ぶのは男性用化粧品です。

肌のトーンを明るく見せる日焼け止めに、化粧崩れを防ぎつつ肌を滑らかに見せるフェイスパウダー。スキンケアやメイク用の商品を扱っています。売り場の商品担当者は男性の美容意識が今、幅広い年代で高まっているといいます。メイク丸井三越商品統括部の亀井聡さんは「いわゆるZ世代と言われている20代は普通にメンズメイク、コスメを取り入れています。さらに、40代50代もビジネスシーンにおいて自身の魅力を上げたいという相談のもと、来店されるお客様が大変増えてきております」と話します。こちらのデパートでは3年前、売り場を3倍に拡大。売り上げは好調で、新型コロナの流行が始まった2020年と比べ2倍以上に伸びています。扱う商品は40のブランドのおよそ1500点。ファンデーションなどの基礎化粧品が売り上げをけん引しているということです。

広がるメンズメイクの流行。街の人はどう見ているのでしょうか。

20代男性「賛成ですね。昔から肌の悩みなど抱えている人もいると思うので隠したりとか、おしゃれとか流行っていると思うので。社会人になって人と会うことが増えたので身だしなみを整えるという意味でスキンケアしていかなきゃなって物をそろえている途中です」
30代男性「いろいろネットとかでも見るので興味はある。きっかけがなくてやってないという感じですね」

メイク技術向上に一役買おうと、札幌で去年から男性向けのメイク講座を始めた     美容サロンがあります。美容サロンManoの竹山 有紀さんは「男性もメイクをすることで気持ちが明るくなったり、コンプレックスを隠せたりする。そういう意味でどんどん取り入れていただくのは良いのではないかという思いです」と話します。20代から30代の会社員を中心に月に10人ほどの受講希望があるといいます。

メンズメイクのコツは、シミなど気になる箇所を中心に、自然な仕上がりにするのがポイントだということです。男性でも多くの人が整えているという眉毛は、少し色を明るくすることでボリュームが少なく見えたり、やわらかい印象に見えたり、少し優しい顔立ちにみえる効果もあるといいます。

こうした中、企業が男性向けのメイク講習に乗り出す動きも出てきています。飲料道内大手の北海道コカ・コーラボトリングは今年6月、男性社員を対象に講習会を
初めて開きました。大手化粧品メーカーの社員が講師を務め、洗顔や保湿といった
肌の手入れ方法や眉の描き方などを指導しました。

参加した社員は「メイクについて知らなかったことが多かったので、実践を通して覚えることができたかなと思います。メンズメイクは印象を良くするために役立つと思いますし、自分の外見に自信が持てると思います」と手ごたえを感じた様子。

コロナ禍が落ち着き、取引先や消費者と対面で会う機会が増える中、会社では、
男性もメイクすることの重要性が高まっていると捉えています。

北海道コカ・コーラボトリングの人事担当、太田玲花さんは「企業にメンズメイクが浸透することによって取引先やお客様からの好印象や信頼の獲得につながる。メイクで社員一人一人の自己管理能力の向上も期待しています」と講習を開いた目的を教えてくれました。セミナーを担当した講師で資生堂ジャパン北海道・東北エリア担当の伊藤真由美さんは「メイクアップで自信が持てて営業や社内のコミュニケーションがうまくいくなどの声があって問い合わせも多く、男性用のセミナーは他の企業や自治体でも行っています企業が求める清潔感の定義が男性も化粧をするというように変わってきたのかもしれないなと思います」と企業が男性社員にメイクを勧める動きが今後も広がる可能性を指摘します。

広がりを見せるメンズメイク。外見だけでなく、精神的な自信につながる手段の一つとして今後も浸透していくのかもしれません。

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