道立江差高等看護学院で教員からパワーハラスメントを受けた男子学生が5年前に自殺した問題で、男子学生の遺族が道を相手取り、損害賠償を求めて裁判を起こすことが分かりました。
男子学生の自殺を巡っては、道の第三者委員会が去年5月、教員3人のパワハラ4件を認定し、自殺についても法的責任が生じる「相当因果関係」があったとする調査報告書をまとめました。
これを受け、道は遺族に謝罪しましたが、遺族側によりますと、その後の示談交渉で道側は態度を変え、パワハラ自体への賠償は行うとする一方、「自殺との因果関係は認められない」と主張しています。
こうしたことから、遺族側は男子学生の命日の今月18日に道に慰謝料などおよそ9500万円を求め、函館地裁に訴えを起こす方針を固めたということです。