道内の地価調査の結果が公表されました。全用途の平均は4年連続で上昇したものの、建築費高騰の影響で上昇率は緩やかになっています。
道が実施したことし7月1日時点の地価調査によりますと、住宅地と商業地、工業地を合わせた平均は、去年より0.4パーセント上昇しました。
一方、建築費の高騰で新たに建物を建てようとする動きが弱くなったことから、土地の取引も減り上昇率は1.9パーセント縮小しました。
住宅地の上昇率1位は、2年続けて千歳市栄町5丁目で、去年に比べ23.5パーセント上昇しました。千歳は去年、上昇率トップ10地点のうち6地点を占めましたが、ことしは1位と2位のみでした。専門家は、次世代半導体の製造を目指すラピダスの需要が落ち着いてきたと話します。
北海道不動産鑑定士協会横山幹人理事「作業のピークがことし秋ごろということで従業員の宿舎は(すでに)確保されている。今後追加の投資はあるだろうがいったん落ち着きを見せている」
ことし大きな上昇を見せたのは、商業地の札幌・中島公園周辺です。この地点は去年より18.9パーセントと大きく上昇。再開発の動きが活発化していることが要因とみられています。
三品記者「私の後ろに見えるのはことし7月に開業した外資系の高級ホテルです。そしてすぐ隣では、来年開業予定の複合ビルの建設が進んでいます」
相次ぐホテル建設に加え、市は札幌パークホテルの敷地内に大規模な国際会議にも対応できる施設の整備を検討しています。
北海道不動産鑑定士協会横山幹人理事「(中島公園エリアは)国内・外国人観光客も回復してホテルは(さらに)増えると思うし当然関連して商業施設も充実していくと思う」