道東の白糠町で水槽などを使った天然ブリの鮮度保持の取り組みが始まりました。
この水槽は、豊漁が続くブリの付加価値を高めようと白糠町と地元の漁協が、地方創生に取り組む東京の企業と共同で導入しました。 水槽には塩分濃度の低い水が入っていて、ブリは半分眠ったような状態になります。数日間エサを与えないため、胃が空になることから、出荷後も1週間ほど生の状態で鮮度が保てるといいます。
白糠町の棚野孝夫町長は「白糠で採れたブリがこんなにおいしく食べられるとは想像してなかった。この取り組みは転機になるかもしれない」 と地元の新しい特産品として期待を寄せます。
白糠沖ではこの10年ほどで、サケの水揚げが半減する一方、ブリの水揚げが増加しています。本州産に比べて身のしまりが良いなどの評価が寄せられたため、町では去年から「極寒ブリ」のブランドで売り出してきました。
イミューの黒田康平社長も「ふるさと納税の販路、豊富な地域資源、漁をして出荷するだけだった漁協の課題。すべてが合致して、官民連携で地域ブランドを作る。白糠だからこそできる取り組み」 と意気込みます。
熟成によるうまみアップなども進め、さらなる付加価値作りに取り組みます。