道立高校の定時制の男性教諭が障害のある生徒に対して不適切な対応をしていた問題で、道教育委員会は10日、この教諭に対する懲戒処分を発表しました。
この教諭は特別支援教育の担当で、去年、知的障害がある生徒が高校に入学する際に医師から診断されていない病名を書いた資料を作成して他の教員に配るなど複数の不適切な言動が確認されました。
教諭は、病名を使った理由について支援方法が似ていたからと説明しましたが、調査の結果、道教委は減給10分の1(2カ月)の懲戒処分としました。 道教委は、この教諭の異動も必要だとして検討を進めています。
処分の決定を受けて保護者は、「一区切りとしてまずはホッとしています。これは個人的な案件ではなく、学校組織の問題であると私は捉えています。不適切行為を事実認定された側の学校がこの結果をどう受け止め、今後に向けてどのように立て直しを図っていくのか注視していきたいと思います。この問題の深層にある部分は、『障害ある子は普通高校にいるべきではない』という悪意のない差別意識からくるものだと思います。障害の有無以前に人を人として純粋に観て接して頂きたかったと残念に思います。特別支援や障害の研修だけではなく、まずは外部による人権意識の土台が育まれるような研修をしてもらう必要があるのではないかと感じています」などとコメントしました。