選択的夫婦別姓が認められないのは憲法違反だとして、札幌の事実婚の男女が国を訴えている裁判の初弁論がきょう、札幌地裁で開かれました。訴えを起こしているのは札幌の佐藤万奈さんと西清孝さんです。2人は「現在の婚姻制度は夫婦どちらかが名字を変えるか結婚を諦めるしかなく、個人の尊重を定める憲法に違反している」として国を訴えています。
きょうの初弁論では、原告弁護団が原告本人の意見陳述を求めましたが、守山修生裁判長は本人の話は今後の裁判で聞くとして認めず、裁判の進め方についてのやり取りで終わりました。ふたりは一度入籍しましたが、佐藤さんが職場で旧姓使用を認められず体調を崩したことから、現在は事実婚となっています。
佐藤さん「旧姓の通称使用があるからといって選択的夫婦別姓を法制化する必要はないというのはまったく理由になっていない」
西さん「（結婚で）改姓したかったか。してもいいよ、じゃなくてしたかったかどうか考えていただくとみんなの裁判なんじゃないかなと」
国は「過去に同様の裁判で憲法違反ではないとする判決が出ている」などとして争う姿勢です。