ヒグマ駆除に協力している北海道猟友会が、傘下の支部に、自治体からの駆除要請に応じないよう求めることを含めて検討していることが分かりました。現場には波紋が広がっています。
ヒグマの駆除をめぐっては、砂川市のハンターの男性が駆除の要請を受けて発砲した銃弾が住宅に当たる恐れがあったとして、猟銃所持の許可を取り消されました。その後、男性は処分の取り消しを求めて訴えを起こしましたが、先月の札幌高裁の控訴審で退けられています。これを受け、北海道猟友会は、「駆除の要請を受けて出動しているハンターが責任を負うことにつながる」として、支部に対して、発砲の許可について自治体や警察と連携が取れない場合は、要請に応じないよう求めることを検討しています。
現場のハンターは…
北海道猟友会札幌支部理事玉木康雄さん「(こうした判決が出ると)ハンターも委縮してしまう。行政対猟友会、猟友会対警察といった構図はつくってほしくない。きっちり(警察などとの信頼関係が)確立していない状況で引き金を引かざるを得なかったのは残念なこと」
ヒグマの生態に詳しい専門家は…
酪農学園大佐藤喜和教授「発砲に関して様々な制限があってチャンスがあっても撃ちづらい。責任を負ってまで従事者の人が任務に当たらなければならないのか」
事態を受け、鈴木直道知事は先週、次のように述べました。
鈴木知事「関係者との共通認識を深め、捕獲従事者が安心して捕獲ができるよう取り組むことが大事」