原発から出る高レベル放射性廃棄物いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定をめぐる問題で、NUMO(原子力発電環境整備機構)は調査結果をまとめた報告書を今週中に道などに提出する方針を決めました。
「核のごみ」最終処分場選定をめぐる文献調査は、2020年11月に国内ではじめて後志の寿都町と神恵内村で始まり、おととい4年を迎えました。寿都町では先週、町民らに理解を深めてもらおうと地層の調査技術などを伝えるシンポジウムも開かれましたが、地層処分の安全性に疑問の声が多いのも実情です。
報告書は22日に、知事と寿都町長、神恵内村長に提出される予定で、インターネット上で公表し1カ月以上をかけて住民説明会などを開きます。報告書では次の概要調査の候補区域として寿都町の全域と神恵内村の南端の一部が残されているということです。概要調査には知事と寿都町長、神恵内村長それぞれの同意が必要で、経産省は「反対があった場合には選定から外れる」としています。知事は反対の意向を示していて、寿都町と神恵内村は住民投票で実施の可否を判断する方針です。