いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定に向けて、後志の寿都町と神恵内村で文献調査を行った原子力発電環境整備機構(NUMO)が、調査報告書の説明会を寿都町で開きました。
高レベル放射性廃棄物、いわゆる「核のごみ」の最終処分場選定に向けては、3段階の調査が必要です。NUMOは4年ほどかけて寿都町と神恵内村で第1段階の文献調査を進め、先月、両自治体と道に、報告書を提出しました。
提出後、地元で初めてとなる11月30日の説明会にはおよそ50人が参加しました。会場に向かう町民は「報告書見てもわかる通り何も納得できるものじゃないけど一応聞いてこれからのことについて自分がどう判断できるかの勉強会だと思っている」と参加する理由を話しました。
NUMOの担当者は、文献調査の結果やボーリングなど第2段階の概要調査の手法を紹介し、「さまざまな調査を組み合わせて断層や火山の評価をやっていく。確認が難しいものも含めて要件を満たす地層を選び、ここに影響がないことを確認していく」と話しました。
参加者からは、町内の大半が候補区域から除外される可能性がある新たな知見について、「触れられていないのはおかしい」などの意見が出されましたが、NUMOは「今後の概要調査で確認する」と説明しました。また質疑の進め方に抗議する参加者もいました。道内での説明会は来年2月19日までに神恵内村のほか、道内全ての振興局で開かれます。