次世代半導体の量産を目指すラピダスは18日、製造過程の要となる装置の設置を始めました。
装置はオランダで製造され、今月14日から順次、新千歳空港に到着しています。設置が始まったのは、半導体製造装置メーカー・ASMLが製造したEUV露光装置というシリコン基盤に回路を焼き付けるためのものです。半導体の量産に対応するEUV露光装置が導入されるのは日本で初めてです。
EUVと呼ばれる特殊な短い波長の紫外線によって微細な焼き付けが可能で、ラピダスが目指す2ナノメートルの半導体製造のカギを握る装置です。精密な作業に対応するため設置場所には高い強度と免震性などが求められるということです。18日は設置作業の開始を記念する式典が開かれ、ラピダスの小池淳義社長や製造装置メーカーの責任者などが出席しました。小池社長は「これでパイロット(試作)ラインがスタートできる。27年に量産を始める上で大きなマイルストーンだ」と話していました。
小池社長はまた、工事の進捗状況について、現在88%ほどだと説明。来年4月に予定している試作ラインの稼働に向けた準備が順調に進んでいることを強調しました。