札幌・ススキノでおととし、男性が殺害され、親子3人が起訴された事件。殺人や死体損壊などを手助けした罪に問われている、父親で医師の田村修被告(61)の3回目の裁判員裁判がきょう、札幌地裁で開かれ、父親が娘を送迎する際に撮影された動画が法廷で公開されました。
ススキノのホテルでおととし7月、恵庭の会社員男性が殺害され、頭部を切断された状態で見つかった事件では、札幌・厚別区の田村瑠奈被告(30)ら親子3人が殺人などの罪でそれぞれ逮捕・起訴されています。
先週13日の初公判で父親は「無罪」を主張していて、殺人や死体遺棄を助けた「ほう助」の罪が成立するかが焦点となっています。裁判員裁判は最長で12回とされていて、判決は3月12日を予定しています。
3回目のきょうは検察側の証拠調べがあり、普段からの親子の関わり方などを示すものとして瑠奈被告の動画も初めて法廷内で公開されました。動画は普段から昼夜を問わず瑠奈被告の送迎をしていた修被告が、事件直前の6月下旬に車内から撮影したとされるもので、修被告のスマートフォンのデータに残っていたといいます。
そこには
・6月下旬の午前3時すぎ 酒に酔った瑠奈被告が、車で待っていた修被告に対し、被害者とは別の男性と「ホテルに寄りたい」と言い、再度待ち合わせ時間を調整する様子
・修被告が(瑠奈被告に対して)「2時間以上経ったら6時、朝になっちゃうよ・・・」
(男性に対して)「娘はけっこう酔っている。トラブルが無きように」などと忠告する様子
・瑠奈被告が手を振りながら「ありがとう! 2時間後ね! See Yоu!」などと男性と一緒に立ち去る様子
などが2分23秒にわたって映っていました。
また、事件当日の足取りなども地図を使って示され、被害者男性と合流する前に、父娘がコンビニに寄り、瑠奈被告が修被告のクレジットカードで布の粘着テープを購入していたとするカード履歴や防犯カメラの映像も示されました。