苫小牧で、きょう樽前山の噴火を想定した大規模な防災訓練が行われました。初めて導入されたのは「リアルタイムハザードマップ」という技術です。
訓練は2000年の有珠山噴火の翌年から毎年道内9つの火山で順番に実施されています。ことしは樽前山の噴火警戒レベルが徐々に2から5まで引き上げられたという想定で行われました。降り積もった雪が噴火によって溶け出し、被害を拡大させる「融雪型火山泥流」を念頭に置き、今回の訓練では状況に応じて変化する「リアルタイムハザードマップ」が活用されました。
「リアルタイムハザードマップ」は国土交通省が噴火前の火山の状況にあわせてシミュレーションし、次々と変化していくもので、この技術を使った訓練は道内では初めてです。訓練にはドローンも活用されています。ドローンの映像から火山灰の降灰状況のほか、車で避難する人たちによる交通渋滞が起きていないかなどを把握することができます。苫小牧市の担当者は「デジタル技術を活用した訓練を減災につなげたい」と話していました。