JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、技術開発の支援先として十勝の大樹町の宇宙港HOSPO(北海道スペースポート)を運営するスペースコタンを新たに選びました。選定によって、JAXAは宇宙戦略基金から最大105億円を拠出します。
道によりますと、道内の宇宙関連の研究開発に対する国の支援額としては過去最高だということです。
小田切義憲社長は「これからは民間でロケットを打ち上げていく、民間航空の流れと同じような時代がやってくる。国もしっかりと後押しする体制がスタートしたという風に思っている」と話しました。
選定を受け、HOSPOは複数の種類のロケットを高い頻度で打ち上げる発射場の技術を開発します。具体的にはHOSPOを拠点に、さまざまな形状のロケットの打ち上げに対応できる設備の共通化や、打ち上げ地点や飛行経路の高精度な気象予測などについて技術開発を行います。
国は、2030年代前半までにロケットの国内打ち上げ能力を、年間30件程度とすることを目標に掲げています。今回の採択で技術が進歩すれば、国内の民間企業やアジア、それにオセアニアの国々の需要を取り込み、HOSPOがアジア最大級の宇宙港となる可能性が広がります。