70歳以上の市民を対象に、地下鉄やバスなどの料金を助成する札幌市の敬老パス。 市は去年示した1年間の利用上限額を引き下げる案を来月の市議会に提出する方針を固めました。
札幌市の敬老パスをめぐっては、市が2023年11月に現在の敬老パスを廃止して、歩いた歩数などに応じてポイントを獲得できる健康アプリに移行する案を示しました。
しかし、高齢者の反発が強く、去年9月にあらためて敬老パスとアプリとを選択できる案に修正しました。見直し案ではパスの利用上限額を7万円から4万円に引き下げ、自己負担の割合も現在よりも割高になる一律5割にするとしています。 また、対象年齢を70歳以上から75歳以上に引き上げます。
市は市民向けの説明会などで意見を聞いてきましたが、この見直し案を維持する方針を固めました。札幌市によりますと、敬老パスの事業費は右肩上がりで昨年度は約50億円かかっています。
制度の移行によって、当面は現状とほぼ同じ規模の事業費に抑えられるということです。 市は関連事業費を新年度予算案に盛り込む方針です。