石川県奥能登地区を襲った豪雨災害から21日で2か月が経ちました。一部の地域では今も断水が続き、自宅に住めない人が避難所に身を寄せています。
線状降水帯が発生し、濁流が各地を襲ったあの日の奥能登豪雨から2か月。
1600棟を超える住宅被害があった輪島市内では…
「輪島の方にボランティア活動に来ていただきまして、本当にありがとうございます」
県の内外から訪れた多くのボランティアの姿がありました。
豪雨から2か月経ったいまも現地では、泥出しの作業が続いています。
山が崩れ、床下に大量の土砂が流れ込んだ近くの住宅では…
「ここ、きのう取っていただいたんです。本当にボランティアさんが頑張って取って下さるんで、本当に感動というか」
ボランティアの活動で、泥はほぼ出せたといいますが、住めるようになるにはまだ時間がかかります。
こうしたなか、同じく豪雨の被害を受けた珠洲市の大谷地区に向かうと…
大野 裕輝 記者:
「珠洲市大谷町に向かっている最中ですが、こちらでは大きな土砂崩れがあったんでしょうか。いまも重機で土砂の撤去作業が行われています」
迂回ルートを抜けた先にあったのは避難所となっている大谷小中学校です。
「はい、ご苦労様です」
避難所の管理運営に携わる川端孝さん。
川端 孝 さん:
「現在27名の方が避難されております。体育館の3分の2が避難者スペース、奥3分の1程度ですが、向こうの方が授業にも使っていただいたり」
加えて、震災で庁舎が被災した消防も小中学校を間借りする形で常駐していました。
そして、調理室では…
川端 孝 さん:
「学校の調理室お借りして、お昼作っていただいています」
腕を振るうのは大谷町の「潮騒レストラン」でシェフとして働く加藤元基さんです。
加藤 元基 さん:
「(レストランは)地震のあとに8月1回再開したんですけど、1か月くらいで雨が降って、また水が来なくなったので、いま休業中です」
店を再開できる目処は立っていませんが、支援してもらった食材を調理するなどして、避難者の食事の支度をするのがいまの日課です。
避難している住民:
「いろんなものいただいています。美味しいです、毎日」
加藤 元基 さん:
「お世話になって、いろんなもらったものも多いので、一つずつ返していかなければという風に思っています」
ただ、小中学校には今も尚、水道は通っていません。
川端 孝 さん:
「行政サイドから給水車来ていただいてるので、それでも週に3回ですので、足りない分は井戸で供給ということで」
飲み水は給水車、生活用水は井戸水が頼みの綱という状況。
隣のグラウンドには仮設住宅が出来上がってはいますが、入居直前、浄化槽に土砂が流れ込み、使用できなくなりました。
避難している住民:
「豪雨の方が何倍もひどいわ。住み慣れたとこやから、居りたいけどね」
奥能登豪雨から2か月。今後の復旧作業について馳石川県知事は…
馳 浩 石川県知事:
「年内に仮設住宅についての修繕は、終わるという見通しが立っていますので、仮設住宅にお戻りになられるようにしたい」
また、馳知事は不足するボランティアの現状を政府に伝え、支援を要請するとともに、県としても最大限努力したいとしています。
この記事の動画はこちらから再生できます