年々、増加傾向にある救急車の出動を適正な利用につなげるため、緊急性の低い通報に対しては病院の救急車が駆け付ける新たな試みが、石川県内で初めて七尾市で始まりました。
「血圧測りますね。腕締まります」
救急車に乗り、患者の応急処置を施すのは救急救命士です。
七尾市にある恵寿総合病院では、現在6人の救急救命士が日々、医療の最前線で活動しています。
「病院に行くのに移動が不安な方などにご利用いただく当院の救急車です」
10月から“病院の救急車"を使った新たな試みが始まりました。
救急車の適正な利用につなげようと、119番で消防の救急車を呼ぶほどではない緊急性の低い通報に対し、救急救命士が乗った病院の救急車両が、サイレンを鳴らさずに自宅まで駆け付けるサービスで、石川県内では初の取り組みです。
「こちらがAEDですね。万が一のときに備えて」
最新の医療機器を備え、患者の状態に合わせた適切な処置を行います。
七尾鹿島消防本部によりますと、去年救急車の出動が約3800件あり、その件数は年々増加傾向に。
そのうち約200件が救急車での搬送を必要としないケースでした。
恵寿総合病院救急救命課・八井 聖子 課長:
「この地震をきっかけにご家族と離れ離れに暮らされている高齢者の方とかもいらっしゃると思いますし、地域の安全を守るために使っていただければと思います」
サービスは七尾市と中能登町を対象としていますが、今後エリアの拡大なども検討していくということです。
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