北陸を代表する海沿いの温泉、七尾市の和倉温泉。能登半島地震で被災した護岸の復旧が課題となる中、石川県と七尾市は、年明けにも復旧工事に着手する見通しであることがわかりました。
七尾湾をのぞむ和倉温泉。元日の地震で被災し、ほとんどの旅館がいまも営業できていません。
その復旧の妨げになっている1つが…
重盛 友登 記者:
「あちらの建物の下の方を見ますと、コンクリートが割れてしまっているのが分かるかと思います。 七尾市の和倉温泉では、今、こうした護岸に被害を受けた旅館が数多くあるということです」
和倉温泉では約3キロに渡る海岸線の大部分で護岸が崩落するなどしたため、土のうを積むなどして応急復旧が行われています。
海沿いの旅館を訪れてみると…
美湾荘・櫻井 清和 総務課長:
「多分沈んでいってると思います。沈んでいってるっていうか海側に引っ張られていってるっていうか」
設置した土のうが少しずつ海に沈んでいっているといいます。
美湾荘・櫻井 清和 総務課長:
「護岸がしっかりしてくれないと、今建っている建物が海の方に引っ張られていっている感覚がある。なんとかしてほしい」
護岸の復旧について、七尾市が所有する部分は国が年内に権限代行で着工予定。民間が所有する箇所は県や市が取得して工事を始める方針です。
その時期について会見した七尾市の茶谷市長は…
七尾市・茶谷 義隆 市長:
「年明けには市に帰属される護岸に関しても工事がスタートするということで」
年明けには着工するとして12月補正予算案に必要経費を盛り込むとしました。
七尾市・茶谷 義隆 市長:
「和倉温泉は能登において一番宿泊の受け入れるキャパがあるところではありますので、災害復旧に関わる事業者もそうですが、宿泊できる環境が回復されるのが大事だと思っています」
また石川県でも、年明けには復旧工事を開始できるよう準備を進めていて、いずれも完了は2026年度中を目指しています。
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