石川の西方沖を震源とする26日夜の地震。大きな揺れを引き起こしたとみられるのは能登半島地震の震源域の外側にある海底活断層です。沖合ではいま、何が起こっているのでしょうか。
元日に発生した地震の震源から直線距離で約80キロ。26日夜の大きな揺れは、能登半島の西側にある沖合が震源でした。
この場所で地震が発生した理由について、金沢大学の平松良浩教授は次のように話します。
金沢大学・平松 良浩 教授:
「これは1月1日の地震によって誘発された地震であると考えることができます。地震が起こることによって、また周囲に新たなひずみの変化をもたらすんですね。そのひずみの変化によって、ある場所の断層帯は動きやすくなる。その動きやすくなったところで地震が誘発されるということなんです」
今回、能登半島地震に誘発されて大きな揺れを引き起こしたとみられる海底活断層。
その海底活断層について政府の研究機関はことし8月、マグニチュード7程度以上の地震が想定される日本海側の活断層を25カ所公表しました。
26日夜の地震の震源の位置は、今後大地震の可能性が指摘された羽咋沖にある活断層に重なります。
金沢大学・平松 良浩 教授:
「ここのところっていうのは石川県西方沖、この海底の活断層がいくつもあるんですね。今後10年、20年以上のスパンで、やはりこのマグニチュード6程度の地震というのは、能登半島周辺の広い範囲になりますけれども、どこかで起こるという可能性はあると思います」
平松教授は金沢の真下を走り、最大でマグニチュード7.2程度の地震を引き起こす可能性のある活断層「森本・富樫断層帯」も元日の地震の影響で動きやすくなっていると指摘します。
金沢大学・平松 良浩 教授:
「大地震を起こす可能性のある活断層、それは海底にもありますし、また陸域にもあるというところを正しく認識して、地震への備えをしていく必要があります」
平松教授は、今回比較的揺れが大きくなかった金沢や加賀でも、日頃から家具を固定しておくことや改めて避難場所を確認するよう呼び掛けています。
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