本格的な冬が到来して気温がぐっと下がる一方、下がる気配のないのが物価です。冬に食べたくなる鍋の材料やクリスマスケーキなどの価格が高騰し、もの入りの12月の生活を直撃しています。
市川 栞 キャスター:
「街中はクリスマスムードが高まっています。そんな中、欠かせないのがクリスマスケーキですが、こちらのお店でも物価高騰の影響が色濃く出ているということです」
金沢市内の洋菓子店。クリスマスケーキの注文も、現在、例年並みの数を受けているということですが、こんな変化が…
市川:
「こちらにあるチョコレートの ケーキなんですが、今まではこの上にイチゴが乗っていたそうなんですが、それを今年からやめて、その代わりにデザインをかなり工夫したそうです」
イチゴの代わりにナッツを乗せ、ケーキのデコレーションのデザインそのものも変更しました。
その理由は…ケーキに欠かせない原材料の価格高騰。
クリスマスケーキに大量に使うイチゴが高騰していることに加え、チョコレートの仕入れ価格が大幅に上昇していることから、ケーキのデザインを変えることになったといいます。
メープルハウスケーキ製造部・吉岡 栄一 部長:
「チョコレートは価格の上昇幅といろいろな面で一番厳しい食材になりつつあります」
こちらの店舗では、チョコレートの仕入れ価格は去年の1.7倍ほどに上がっているそうですが、ケーキ自体の販売価格は1割程度の上昇に抑えています。
メープルハウスケーキ製造部・吉岡 栄一 部長:
「利用していただいたお客様に対しての感謝で、ぼくたちがお返しする日だと思ってるので、より良いものをなるべくクオリティーを落とさず、お客さまに提供したいと思います」
物価高の影響は、こちらでも…
ここの音・山下 宏子 店長:
「お好み焼きの場合はキャベツと卵がどんどん上がっていっているので、これからどれだけ上がるか心配。特に今、厳しいのはキャベツ。急激に上がっているので」
1日に多い時で10個ほどのキャベツを使うというこちらの店。そのメインとなる食材の高騰が、大きな悩みの種になっています。
こちらは農林水産省が毎週出しているキャベツの小売価格の推移。去年10月から見ると、最近になって急激に上がっているのが分かります。
急激な値上がりはキャベツだけではなく、白菜やレタスなどの葉物野菜を中心に多くの野菜が例年の1.5倍から2倍ほどになっています。
野菜を販売する側であるスーパーで話を聞くと…
プララAコープ富奥店・坂尾 勉 店長:
「天候不良による夏場の猛暑であったりとか、秋になっても気温が下がっていかないということで育成が悪いというのはよく聞きます。(例年より)100円ほど高いかなと感じます」
そのため、お客さんの買い方にも変化が…
プララAコープ富奥店・坂尾 勉 店長:
「例年でしたら白菜でしたら2分の1カットがこの時期メインになってくるんですけど、今年は4分の1メインとなっておりまして」
できるだけ買い求めやすいサイズと値段を考えていました。
温かい鍋料理にクリスマスケーキ… 寒さが厳しい季節に恋しくなる味を襲う物価高ですが「お客さんのために」と精一杯の工夫を凝らしそれぞれの店が奮闘していました。
この記事の動画はこちらから再生できます