去年1年間で兼六園の外国人入場者数が過去最多となるなどインバウンドが好調です。こうした中、石川県内からのアウトバウンドも活発にしようという取り組みが始まっています。21日、金沢市で海外に向かう修学旅行のセミナーが開催されました。
「イタリアに住んでます」
「中国・北京から来ました」
「オーストラリアから来ました」
兼六園の至る所で見られた外国人観光客の姿。外国人の兼六園人気が今、急上昇しています。
これは兼六園を訪れた外国人観光客の数。コロナ禍での落ち込みを経て去年は53万人を超え過去最多となりました。
オーストラリア人:
「日本で最も良い庭園の1つだから見てみたかった」
イタリア人:
「金沢が世界中で有名で、京都のもっと小さくて、きれいな景色が見れるし」
空の便も好調です。コロナ禍で一時は国際線全てが運休となりましたが…
石川県議会での馳 浩 県知事:
「一日も早く運航を再開していただくよう、地元の熱意とともに強く働きかけをしていきたい」
馳知事が直接、運行会社を訪れ再開を要請。
去年4月の台北便を皮切りに、ソウル便、上海便も順次再開し、小松空港の去年4月から11月の国際線利用客は約13万5千人。こちらも着実に回復しています。
ただ石川県によると国際線利用客の内訳は、ソウル便こそ外国人と日本人の割合は半分ずつですが、上海便と台北便については外国人8割・日本人2割だといいます。
こうした中、県は、国際線の日本人利用者を増やし、「アウトバウンド」も拡大することで定期便の維持・増加につなげようという取り組みを進めています。
22日、金沢市で開かれたのは…
「韓国で学ぼう、旅行しよう、韓国へ行こう」
海外修学旅行のセミナーです。
韓国や台湾などの観光協会が登壇し、高校や旅行代理店の修学旅行担当者に対して、案内できる文化体験の例や旅行先で学校交流を組めることなどが伝えられました。
狙いは、海外への興味・関心を持つきっかけ作りとともに、アウトバウンドを増やすことで、国際便の維持・増加に繋げることです。
高校関係者:
「現地の生徒との交流というのが非常に魅力的だと思いますので、支援とか条件が整えば、ぜひ生徒は行かせたいなと思いました」
「若い方々の交流を通してお互いのことを理解することが深まる良い機会になるんじゃないかなと」
石川県企画振興部空港企画課・木本 正成 課長:
「飛行機の路線を維持していくのにインバウンド、アウトバウンド、双方バランスよく使っていただくのが重要。安定的な運航に重要になりますので、そういった意味でも地元の方に乗っていただきたいなと思ってます」
石川県では航空会社などと協力して今後、個人客向けの旅行商品も増やすなどして、さらにアウトバウンドを促進したいとしています。
この記事の動画はこちらから再生できます