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HPE、デル・テクノロジーズ 最新プロセッサー搭載の新サーバー

週刊BCN+ 2021年5月27日 16時0分

 日本ヒューレット・パッカード(HPE)とデル・テクノロジーズは、第3世代「インテル Xeon スケーラブル・プロセッサー」を搭載したx86サーバーの新製品を発売した。性能の高さに加え、独自サービスを付加価値として展開し、DXへの取り組みを強化する企業への導入を目指す。

 HPEは5月13日、「HPE ProLiant」「HPE Cray EX supercomputer」各シリーズの新製品18機種を発表、同日より順次販売を開始した。インテルの第3世代Xeonまたは、AMDの第3世代「EPYC 7003シリーズプロセッサー」が搭載されている。

 同社のコアプラットフォーム事業統括の本田昌和・執行役員は、I/O性能の高速化、ストレージ可用性の向上といった最新のプロセッサー搭載による性能向上に加え、「独自開発した管理チップ『iLO 5』によるシリコンレベルでの信頼性、AIツール『HPE InfoSight』を活用した自律的なシステム運用などが特徴となる」と説明した。

 同日開催された説明会では、新たな保守サポートサービス「HPE Pointnext Tech Care」の詳細も紹介された。同社のサポートポータル「Digital Customer Experience」とHPE InfoSightを活用することで、従来に比べ迅速に最適なサポートが提供できるという。具体的には、これまではユーザーが電話で問い合わせを行い、オペレーターが契約や状況確認を行っていたが、新サービスでは、この過程をAIチャットツールで対応する。また、HPE InfoSightで収集したデータを分析し、故障の予測なども行うとしている。

 一方のデル・テクノロジーズはインテルXeon スケーラブル・プロセッサーを搭載した「Dell EMC PowerEdgeサーバー」5機種を市場に投入した。3月18日に発売したAMDの第3世代EPYCプロセッサー搭載モデルと合わせて販売を強化する。

 特徴として、3種類の冷却ファン、T字型のヒートシンク、独自のシステムボードレイアウトからなる「マルチベクタークーリング2.0」設計により、高性能化により増えた発熱量を管理する仕組みなどが説明された。

 同社は今年8月に本社を東京・大手町に移転する予定で、今回発表された新製品は新オフィスの「AI Experience Zone」に展示され、PoC(概念実証)が行えるようにする。また、昨年から大規模なHPC案件が増加していることから、米国本社の「HPC&AI Innovation Lab」とリモート接続し、大規模環境にも対応できるようにする。

 説明会では、AIのコンサルティングや構築サービス、アプリケーション開発を展開するデル・テクノロジーズの顧客と、これからAIのビジネス活用を検討している企業をマッチングさせる「Dell de AI(デル邂逅=であい)プログラム」を開始することも発表された。(岩田晃久)

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