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5G技術で社会課題解決、富士通とKDDIがパートナーシップ

週刊BCN+ 2021年9月29日 15時53分

 富士通とKDDIは、新たなデジタル社会の実現と5Gをベースとしたビジネス共創に向けて富士通がもつローカル5GとKDDIがもつau 5Gの技術を活用し、新たな顧客体験価値の創造や社会課題解決に資するサービスの実現を目的とするパートナーシップを交わした。

 今回の締結を踏まえ、富士通とKDDIは、(1)ローカル5Gとau 5Gを相互連携する「5G Service Platform」実現に向けた技術実証、(2)リアル(現実空間)とバーチャル(仮想空間)を融合したBtoBtoXサービスの共創、(3)両社が運営する5Gアライアンスへの相互参加による、パートナー企業とのエコシステムの構築、の取り組みを9月28日から実施する。

 5G Service Platformは、ローカル5Gとau 5Gを連携しBtoBtoXのサービスを全網羅的につなぐプラットフォームサービス。5G Service Platformを介して、ショッピングモール・ジム・レストランなどのリアルな場所での体験がバーチャルによって拡張される世界の実現を目指す。コンシューマー向けビジネスを高度化させたい企業、街や施設全体の価値向上を目指す企業、自治体などに提供していく予定。

 具体的な取り組みについては、ローカル5Gとau 5Gの相互連携と技術実証で、富士通が提供する高精細カメラやロボットなどのIoTデバイス向けローカル5Gサービスと、KDDIが提供するスマートフォンやタブレット端末などに向けたau 5Gサービスを相互連携する。また、相互連携に加え、マルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)やローカルエッジコンピューティング(ローカルEdge)をシームレスに融合させることで、アプリケーションおよびデータの最適配置を実現する技術実証を行う。

 5Gを活用した新たなサービス提供に向けての共創では、技術実証をもとに、5G、IoT、映像コンテンツ、XRなどを利用し、人の行動を起点とした5G Service Platformの提供を目指す。最初の取り組みとして、施設の所有者・運営者に向け、施設全体の最適化による環境負荷軽減や業務効率化につなげる仕組みを構築し、施設に来店する顧客に新たな体験価値の提供を行う。その後、街や施設だけでなく、社会全体のリアル体験とバーチャル体験の融合を目指す。

 5Gアライアンスへの相互参加では、両社それぞれが運営する「ローカル5Gパートナーシッププログラム」と「KDDI 5Gビジネス共創アライアンス」に相互に参加する。これにより、富士通が提供するローカル5Gに関連する無線技術や基地局構築技術、さまざまな業種のソリューションナレッジなどのアセットと、KDDIが提供するau 5G、5Gに関するソリューションとIDや課金、決済といったサービス基盤を連携させることで、企業向けシステムとコンシューマ起点のサービスを組み合わせたソリューションモデルを共創する。

 また、さまざまな業種、業態のアセットも掛け合わせることで、両アライアンスに参加するほかのパートナー企業も交えた、オープンなパートナーエコシステムを目指していく。

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