ピー・シー・エー(PCA)が、ストックビジネスの拡大に向けて新たな試みを推し進めている。社員を公認レスラー「サブスクマスク」に仕立てあげ、サブスクリプションサービスの情報発信の一端を担わせている。業務ソフトベンダー各社がクラウドに力を入れ、市場での競争が激化する中、サブスクマスクは「サブスクリプションで基幹業務のサービスを使うことを当たり前にして、その中心にPCAがいるという世界を実現したい」と話している。
サブスクマスクは、2007年にPCAに入社した。どういった人物なのかとの問いには「私は、すべてが謎のプロレスラーという設定です」と教えてくれた。誕生のきっかけは「かたいイメージを払拭し、新しいものを広めていかないといけない」との考えががあったからだという。
20年初めにマスクを製作し、社内向けの勉強会でデビューした。新しい試みにレスラーを選んだのは大のプロレスファンだから、とサブスクマスクは話す。マスクは本物のプロレスラーのマスクを作っているマスク工房に製作を依頼した。黒地のマスクは二代目で、オンプレミスのサブスクリプションサービス「PCAサブスク」と同じフォントの「サ」を額にあしらい、頬の部分に「サブスク」、後ろに「PCA」の文字をそれぞれ配置した。
PCAは現在、「PCAサブスク」に加え、クラウドサービスの「PCAクラウド」と「PCAクラウド on AWS」の三つのサブスクリプションサービスでストックビジネスを展開している。業務ソフト業界では、競合他社はクラウド戦略を強化しているが、サブスクマスクは「業務ソフト業界で、いち早くオンプレのサブスクとクラウドを引っ張ってきた自負がある。われわれの商材を活用していただくことで、エンドユーザーの囲い込みが可能になる」と自信を見せる。
その上で、三つのサービスを提供する意義については「引き出しが多いのはいいこと」とし、「三つのサービスを横並びで提供しているのはPCAの強みになっている。それぞれのサービスには一長一短があるが、パートナーにとっては、それぞれの都合に合わせてサービスを選ぶことができる」とつけ加える。
具体的には「自社でデータセンター(DC)を活用したビジネスを展開しているSIerの場合、PCAクラウドを提案すると、ほかのシステムはDC上にある一方、PCAクラウドの部分だけPCAと契約する必要があり、それを嫌がるパートナーがいるのも事実。そういった場合は、PCAサブスクを提案することで対応できる」とし、PCAクラウドについては「UIやデータの互換性などがすべて共通化されており、オンプレからクラウドにシステムを移行しても、オンプレの時と同じように使うことができる。これを実現できるのは業界内でPCAだけだ」と語る。
また「PCAはバックオフィス側の製品を提供しており、さまざまなシステムとのアライアンスに今まで注力してきた。現在、70以上の製品とデータ連携が可能で、オンプレだけでなく、クラウドでもこれらの製品と連携できることは、他社と比べた場合の優位点になっている」と話す。
今後の展開については「サブスクリプション関連のサービスについては、これからラインアップをどんどん増やしていくことを計画しており、パートナーはエンドユーザーとの接点をより増やしていけるようになる」とし、「サブスクリプションサービスのいいところは、いつでも始められ、いつでも見直せることにあるが、PCAのサービスを継続的に使ってもらうためには、サービス内容の向上が重要になる。今までのパッケージソフトの時のように、出来上がったものをただ売るだけでなく、お客様とやり取りする機会を増やしていくことも進めていきたい」と説明する。
サブスクマスクはこれまで、主に社内向けのイベントで登壇してきた。11月26日まで開催中の同社のオンラインイベント「PCAフェス2021」では、ストックビジネス関連のセッションを配信している。
「業界内のすべてのベンダーがライバル」と話すサブスクマスク。「お客様の課題をぶっ壊して、しっかりと取り除く」ことを目指す得意技「御社の課題にラリアット」の練習は万全で、今後は社外のイベントへの参加を含めて、活動の幅を広げていく考えだ。(齋藤秀平)
サブスクマスクは、2007年にPCAに入社した。どういった人物なのかとの問いには「私は、すべてが謎のプロレスラーという設定です」と教えてくれた。誕生のきっかけは「かたいイメージを払拭し、新しいものを広めていかないといけない」との考えががあったからだという。
20年初めにマスクを製作し、社内向けの勉強会でデビューした。新しい試みにレスラーを選んだのは大のプロレスファンだから、とサブスクマスクは話す。マスクは本物のプロレスラーのマスクを作っているマスク工房に製作を依頼した。黒地のマスクは二代目で、オンプレミスのサブスクリプションサービス「PCAサブスク」と同じフォントの「サ」を額にあしらい、頬の部分に「サブスク」、後ろに「PCA」の文字をそれぞれ配置した。
PCAは現在、「PCAサブスク」に加え、クラウドサービスの「PCAクラウド」と「PCAクラウド on AWS」の三つのサブスクリプションサービスでストックビジネスを展開している。業務ソフト業界では、競合他社はクラウド戦略を強化しているが、サブスクマスクは「業務ソフト業界で、いち早くオンプレのサブスクとクラウドを引っ張ってきた自負がある。われわれの商材を活用していただくことで、エンドユーザーの囲い込みが可能になる」と自信を見せる。
その上で、三つのサービスを提供する意義については「引き出しが多いのはいいこと」とし、「三つのサービスを横並びで提供しているのはPCAの強みになっている。それぞれのサービスには一長一短があるが、パートナーにとっては、それぞれの都合に合わせてサービスを選ぶことができる」とつけ加える。
具体的には「自社でデータセンター(DC)を活用したビジネスを展開しているSIerの場合、PCAクラウドを提案すると、ほかのシステムはDC上にある一方、PCAクラウドの部分だけPCAと契約する必要があり、それを嫌がるパートナーがいるのも事実。そういった場合は、PCAサブスクを提案することで対応できる」とし、PCAクラウドについては「UIやデータの互換性などがすべて共通化されており、オンプレからクラウドにシステムを移行しても、オンプレの時と同じように使うことができる。これを実現できるのは業界内でPCAだけだ」と語る。
また「PCAはバックオフィス側の製品を提供しており、さまざまなシステムとのアライアンスに今まで注力してきた。現在、70以上の製品とデータ連携が可能で、オンプレだけでなく、クラウドでもこれらの製品と連携できることは、他社と比べた場合の優位点になっている」と話す。
今後の展開については「サブスクリプション関連のサービスについては、これからラインアップをどんどん増やしていくことを計画しており、パートナーはエンドユーザーとの接点をより増やしていけるようになる」とし、「サブスクリプションサービスのいいところは、いつでも始められ、いつでも見直せることにあるが、PCAのサービスを継続的に使ってもらうためには、サービス内容の向上が重要になる。今までのパッケージソフトの時のように、出来上がったものをただ売るだけでなく、お客様とやり取りする機会を増やしていくことも進めていきたい」と説明する。
サブスクマスクはこれまで、主に社内向けのイベントで登壇してきた。11月26日まで開催中の同社のオンラインイベント「PCAフェス2021」では、ストックビジネス関連のセッションを配信している。
「業界内のすべてのベンダーがライバル」と話すサブスクマスク。「お客様の課題をぶっ壊して、しっかりと取り除く」ことを目指す得意技「御社の課題にラリアット」の練習は万全で、今後は社外のイベントへの参加を含めて、活動の幅を広げていく考えだ。(齋藤秀平)