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アサヒグループがIT Service Managementを導入、ServiceNowが提供

週刊BCN+ 2021年12月3日 17時0分

 アサヒグループホールディングス(アサヒグループ)が従業員体験の最大化を実現するためのデジタルワークフロープラットフォームとして、ServiceNowのIT Service Management(ITSM)を導入し、10月に運用を開始した。ITSMは、アサヒグループのITモダナイズアーキテクチャー戦略の一環として採用され、将来的にHR Service Deliveryの展開も検討している。

 アサヒグループでは、企業成長に向けて従業員一人一人の心身の健康と豊かなライフスタイルを支援することが欠かせないとし、働き方改革への取り組みに注力している。“いつでも・どこでも・効率的に”働ける環境を整備するために、人事制度やオフィス環境に加えて、IT活用を推進するなど、従業員のモチベーションと生産性の向上を図っている。

 これを実現する取り組みの一環として、従業員が社内のあり方・進め方に合わせるのではなく、従業員をカスタマーと捉えて、必要な情報を必要なときに、どこからでも提供できる従業員体験を最大化する仕組みを構築することが求められていた。

 そこでまず、ITサービスに関する従業員からの問い合わせや申請業務から着手するために、国内従業員約1万8000人を対象にServiceNowのITSMをデジタルワークフロープラットフォームとして導入。既存の申請業務を完全に置き換え、全社員に対して一斉展開を行った。これは、すでに導入していたさまざまなビジネスアプリと、レガシーシステムとをデジタルワークフローをトリガーとして連携するプラットフォームとして位置付けている。

 これまでは、表計算や文書ファイルで提供される申請書が多く、それぞれに記入した後、電子メールに添付して関係者に回すため、ワークフローが体系化されていない、属人的なやり取りが発生するケースがあった。また、申請に対して承認された後、申請内容を進める作業については、その進捗や申請者と作業者間のコミュニケーションなどが可視化されていなかった。今回、ITSMを導入したことにより、まずは全てのIT申請をITSM上で記入することをトリガーに、申請から承認、申請内容の作業を完了するまでの進捗状況までを可視化し、管理することが可能となった。

 また、申請者と対応者のやり取りや必要な情報の検索が可能なポータルを提供することで、全ての従業員が必要なときに必要な情報に容易にアクセスできるようになり、情報の正確性を担保しながら自己解決率を向上する仕組みを提供している。ITSM導入により、従来のやり方から利便性と生産性を高め、従業員体験の向上を実現した。

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