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SBTや日立など8団体、分散型の分野間データ連携基盤技術を開発 実証を開始

週刊BCN+ 2022年3月4日 15時36分

 SBテクノロジー(SBT)、日立製作所、東京大学、NEC、富士通、国立情報学研究所(NII)、NTTデータ、JIPテクノサイエンスの8団体は、内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期」での「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」の研究開発で分散型の分野間データ連携基盤技術を開発し、社会実装に向けて実証を開始する

 8団体は、18年から国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)が管理法人として運営を支援する内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期」で採択された「ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術」の研究開発を推進してきた。

 今回、データ利用者・提供者によるデータ利活用に向けたサービス開発効率や相互運用性を高めるため、産官学のさまざまな分野にまたがるデータを接続する分散型の「分野間データ連携基盤技術」と、その中核機能のソフトウェアツールとなる「コネクタ」や、データの取得方法やデータの内容を管理するデータカタログの横断的検索機能を開発した。

 また、開発した分野間データ連携基盤技術の有効性を検証するため、交通分野や観光・旅行分野などの複数分野で、データ利活用の実証を開始する。交通分野の実証では、地方公共団体が保有するEV公用車の諸データを取得・活用するためのコネクタ機能の有効性の検証と、地方公共団体の環境・交通施策でのデータ活用の実効性確認を行う。

 観光・旅行分野の実証では、地理空間情報の活用を中心に、航空情報や気象情報、周辺の交通情報を組み合わせて空港内の人流情報を可視化・分析し、旅客などに対して、商業施設への効果的な誘導を行う。これらの実証を通じて、データカタログ作成やデータ交換、データ来歴管理などの検証結果や、分野間データを利活用したサービスとしての課題を把握していく。

 今後、8団体は、分野間データ連携基盤技術の社会実装に向け、交通、観光・旅行など各分野での利活用に向けた実証で有効性を確認するとともに、利用者を限定せず段階的にコネクタをOSS公開するなど、産官学のデータ連携の普及促進を図っていく。また、産官学の連携により分野を超えた公正、自由なデータ流通と利活用による豊かな社会の実現を目的とするデータ社会推進協議会(DSA)と連携し、DSAが推進するデータ社会を実現する連携サービス(DATA-EX)での本格的な運用を目指す。

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