Infoseek 楽天

日立システムズ、グローバル事業拡大に向け北米グループ企業を再編

週刊BCN+ 2022年9月2日 14時53分

 日立システムズは9月1日、グローバル事業のさらなる拡大の一環として、優れたセキュリティサービスや高度なパフォーマンス分析サービスなど、マネージドサービス事業の強化に向けて、北米のグループ会社であるCumulus SystemsとHitachi Systems Securityを再編すると発表した。 10月1日付でCumulus Systemsの社名を新たに「Hitachi Systems Trusted Cyber Management Inc.(Hitachi Systems TCM)」へ変更し、Hitachi Systems Securityをその子会社とする。さらに、Hitachi Systems TCMがHitachi Systems Security USA,を吸収合併する。

 これにより、Hitachi Systems TCMは、カナダのセキュリティサービス企業であるHitachi Systems Securityとインドの開発会社であるCumulus Systemsを子会社とし、両社の経験と技術を生かしたセキュリティを含むマネージドサービス事業戦略を策定・推進していく。

 再編に伴い、Hitachi Systems TCMの経営に、セキュリティ事業を担うグループ会社が参画することで経営体制を強化し、セキュリティを含むマネージドサービス事業をグローバルで拡大する。

 06年から性能分析技術を進化させてきた世界クラスのエンジニアリング企業であるCumulus SystemsのCEO&CFO Scott Wiebe氏を10月1日付でHitachi Systems TCMのCEOに任命する。加えて、99年から北米、欧州でセキュリティ&プライバシーサービスを提供し続けるHitachi Systems SecurityのCEO Anthony Subero氏がCOOを、04年から先端技術を提供してきた日本発のサイバーセキュリティ専門会社であるセキュアブレインの副社長山村元昭氏がCSOをそれぞれ兼務する。

 日立製作所は4月1日、デジタル領域が急成長している北米を拠点にHitachi Digitalを発足した。Hitachi Digitalは日立グループ横断でのデジタル戦略の策定と実行をリードし、日立の他セクターとのシナジーを最大化して、日立グループ全体のLumada事業拡大を加速させることを目的としている。

 Hitachi Systems TCMは、日立のデジタル戦略の下、Cumulus Systemsの技術力と、Hitachi Systems Securityの技術・経験を融合し、セキュリティサービス基盤を強化する。これによって、従来の脅威検知型のセキュリティ監視サービスに加え、脅威になる前にサイバーリスクを検知・報告するプロアクティブ型のセキュリティ監視サービスの開発や、高度な脅威インテリジェンスなどにより、顧客にとって利用価値を高めることができる新たな高付加価値セキュリティサービスを生み出し、北米や欧州に展開する。さらに、インドのSOC(Security Operations Center)とセキュリティプロフェッショナルサービスの提供機能を強化することで、グローバルでトップセキュリティベンダーとしての地位を築くことを目指す。

 また、日立システムズでは、インドをグローバル事業拡大の戦略地域と位置づけ、Hitachi Systems Indiaが、インド市場と技術に関する深い専門知識と、グローバルテクノロジーリーダーである日立グループの総合力を活用することで、ケーブルからクラウドまでのデジタルエコシステムを管理するためのあらゆる専門知識を提供している。今回、Hitachi Systems TCMは、Hitachi Systems Indiaと連携して、新たにインド市場にも高度なセキュリティサービスを展開する。

この記事の関連ニュース