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ネットワールド、ブロードバンドタワーが「Dell PowerStore」を導入

週刊BCN+ 2022年10月4日 16時16分

 ネットワールドは10月4日、ブロードバンドタワーが、自社開発の国産クラウドサービス「c9 Flex」のストレージ基盤刷新プロジェクトで、ネットワールドが提供するデル・テクノロジーズ製スケーラブル・オールフラッシュストレージ「Dell PowerStore 500T」を導入し、本格稼働を開始したと発表した。

 国内データセンター事業者のパイオニアとして、日本のインターネット黎明期から高品質なサービスを提供し続けてきたブロードバンドタワーは、現在、データセンター、クラウド、ストレージ、ネットワーク、セキュリティ、MSPなど、幅広い領域にわたるソリューションを展開している。

 そのサービスの一つであるc9 Flexは、1サーバー当たり100Mbps~1Gbpsのネットワーク接続を完全月額定額制で利用でき、突発的な需要増大があってもコスト面の不安がなく、各種セキュリティソリューションも充実しているほか、パブリッククラウドと組み合わせたハイブリッド・クラウド環境も構築できる。顧客企業のビジネスを下支えする重要なサービスだけに、同社ではc9 Flexを構成するインフラの整備・拡充にも継続的に取り組んでおり、サービスの中核を担うストレージ基盤はサービスを開始して以来、定期的に入れ替えを行ってきた。

 今回の製品選定で特に重視したのは性能と信頼性、最新ファームウェアへのアップデートなどを行う際のダウンタイムを極小化できることだった。ブロードバンドタワーでは以前から「Dell Unity」などのデル・テクノロジーズ製ストレージを活用しており、同社製品の性能や品質を高く評価していたが、他社オールフラッシュ・ストレージと比較した結果、PowerStoreはコストパフォーマンスが圧倒的に優位だった。

 新しく導入したPowerStoreは、6月から本番稼働を開始。IOPS値が既存ストレージの約1.7倍にアップするなど大幅な性能向上を実現し、VMware環境の構築作業などもストレスなく行えるようになった。大量のバッチ処理が集中する夜間帯でも、十分な余裕を確保できており、インフラの安定性や顧客へのサービス品質をより高めていく上でも、大きな効果があった。

 高効率な圧縮・重複排除機能も、リソース有効活用に威力を発揮。デル・テクノロジーズの「Future-Proofプログラム」では、4:1のデータ容量削減を保証しているが、実際には14:1-18:1もの容量削減が実現できている。同じ数のシステムを載せる場合でも、従来の約5分の1のスペースで済むため、今後のコスト削減にも大きな効果を発揮すると期待されている。

 また、PowerStoreはスケールアップ/スケールアウトの両方に対応しており、急速なデータ容量増加やシステムの負荷増大にもスピーディに対応することができる。通常のストレージの場合、RAIDグループごとの増設となるため、複数本のドライブを同時に増設する必要があるが、シェルフ側にその分の空きがない場合もある。これに対して、PowerStoreでは、ノードやディスクシェルフ単位での増設はもとより、ディスク1本からでも柔軟に拡張できるため、余分なシェルフを買い足す必要がない。

 さらに、デル・テクノロジーズのリモートサポートサービス「Secure Connect Gateway(旧称 Secure Remote Services)」により設定が簡単に行えるようになったうえに、クラウドベースの運用監視ツール「CloudIQ」を用いて、ストレージ基盤内のPowerStore/Unityを一元管理できることなどから、使い勝手や運用管理性に対しても、高い評価が寄せられている。

 ブロードバンドタワーでは、クラウドサービスの提供だけでなく、顧客のプライベートクラウド構築支援にも注力しており、今回のストレージ基盤改善の経験とノウハウを最大限に生かして、今後、顧客向けソリューションでもPowerStoreの活用を進めていく計画。

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