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理経、米Marktechのエミッタとフォトディテクタの販売を開始

週刊BCN+ 2023年4月27日 14時30分

 理経は、米Marktech Optoelectronics Corporation(Marktech)のエミッタとフォトディテクタの販売を開始した。 エミッタは、電気信号を光信号に、フォトディテクタは受けた光を電気信号に変換する部品で、光の量を検知することができる。エミッタとフォトディテクタを組み合わせることで、対象物に触れることなく、さまざまな物体の計測を行う光センシングが可能となる。

 光センシングは、自動ドアの人の検知やテレビのリモコンなど、日常のさまざまな場面で活用されている。また、コロナ禍でニーズが急増した非接触で体温を計測できるサーモグラフィや、血中酸素濃度が瞬時に測定でき自宅療養中の病状確認に欠かせないパルスオキシメーターなどにも用いられている。

 さらに、非破壊検査や農作物の傷の検査、半導体分野では製造工程で真空状態となるなど、人の立ち入りが困難な空間でもガラス越しに計測できるほか、半導体の原材料となるシリコンウェハの検査などにも利用されている。また、空気中のガスの濃度を測定するガス分析装置などにも用いられるなど、汎用性が高く幅広い分野で役立つ技術となっている。

 光は波長ごとに特性が異なり、どのような物体を計測するかなど、用途に合わせて最適な波長帯を選ぶ必要がある。なかでも、短波長赤外線(SWIR)は光通信や医療・ヘルスケア分野をはじめ、多くの分野でその技術が応用され、今後も用途は拡大していくことが期待されている。

 Marktechは、紫外線、可視光線、近赤外線(NIR)、短波長赤外線(SWIR)と幅広い波長領域にまたがるエミッタ・フォトディテクタを手掛けている。特に、同社のInGaAsフォトディテクタは、600nmから2600nmと非常に広い範囲の感度波長範囲を有し、受光径は0.1mmから3.0mmまでのラインアップがあり高速・高感度が特徴となっている。

 また、高度なパッケージング技術により、複数のダイを一つのパッケージに実装するマルチエミッタも提供可能。マルチエミッタは、複数の発光素子と受光素子を組み込むことができ、一つのパッケージで発光から受光までを実現する。顧客の要望に合わせてカスタマイズ可能で、小型化・省スペース化を支援する。

 理経ではMarktech製品を、光通信、医療/ヘルスケア分野、測定装置・検査装置を手掛ける製造業に向けて提案していく。

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