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IT系企業の8割弱が生成AI活用に意欲的、景況感は軒並み下落──JCSSAがDI調査

週刊BCN+ 2023年12月12日 11時30分

 日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA)は12月11日、「第20回 JCSSA DI(景況感)調査」の結果を発表した。調査は11月、日本を代表するIT企業からなるJCSSA会員企業327社を対象にインターネットで実施。生成AI利活用の実態と導入に伴う障害の概要や各社の景況感などが明らかになった。ユーザーとしての生成AI利活用実態については、「活用している」が全体で26.2%と4分の1を超えた。また「活用する予定がある」は9.2%、「活用について調査・研究している」は42.7%。これらを合わせると、78.1%が利活用に前向きだということが分かった。ただ、現時点で「調査・研究」の段階である企業が最も多かった。

 導入・活用への障壁についての質問では、最も多かったのが「結果の正確性が担保できない」で40.8%。そのため「社内利用体制の構築が困難」が29.6%で2番目に高い比率になった。正しくないかもしれない出力結果をどう処理するかに苦慮している企業が多いとみられる。また「結果の倫理的・道徳的な正当性が担保できない」も26.2%だった。一方、「人の仕事を奪ってしまうおそれ」については2.4%にとどまり、現時点ではあまり問題視されていないことが分かった。

 8項目にわたるDIでは、すべてで前回調査(5月実施)を下回った。「現状の景況感DI」は34.0で前回の52.5から18.5ポイント減。コロナ禍からの回復基調に陰りが見えてきた。その他「半年後の景況感見通しDI」も32.4(前回比20.6ポイント減)だった。前四半期の業績については「増収増益」との回答が43.7%と高かったものの、先行きに対する警戒感は強まっている。全DI中、最も高かったのは「賃上げDI」で61.2(2.1ポイント減)で、減少幅はわずかだった。次いで「中途採用DI」が40.3(1.7ポイント減)にとどまった。引き続き、インフレに伴って賃上げを行いつつ即戦力人員を増強したいという意欲は強い。一方で、「賞与DI」は36.8(9.2ポイント減)、「新卒採用DI」は15.5(7.3ポイント減)とマイナス幅はやや大きかった。「次期設備投資DI」も27.3(5.9ポイント減)と、1桁台ながらマイナスだった。

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