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日立、Persefoniと連携し投融資先GHG排出量算定支援サービスの提供を開始

週刊BCN+ 2024年3月12日 14時28分

 日立製作所(日立)と日立システムズは3月11日、Persefoni Japan(Persefoni)と連携して、ファイナンスド・エミッション(投融資先のGHG排出量)の算定を支援する、金融機関向けの投融資先GHG排出量算定支援サービスを開発し、日立の「EcoAssist-Enterprise」を活用した環境情報管理サービスの追加メニューとして、日立から提供を開始すると発表した。

 新サービスは、EcoAssist-Enterpriseを通じて金融機関の投融資先のGHG排出情報を一次データとして収集・把握し、投資家への開示を前提としたGHG排出量の算定・開示・脱炭素化クラウドサービスであるPersefoniのファイナンシャルサービスと連携する。これにより、国際基準PCAFが定める高い水準(Data QualityのScore2以上)での算定が可能となる。

 具体的には、EcoAssist-Enterpriseで収集した投融資先企業のGHG排出量の一次データと、金融機関が保有する融資情報などのデータを結合したうえでPersefoniのファイナンシャルサービスとデータ連携し、金融機関のScope3カテゴリ15の算定を支援する。データ算定に際しては、金融機関の投融資先のGHG排出量の算定・開示に求められる国際的な基準であるPCAFの認証を取得しているPersefoniのファイナンシャルサービス上で実施する。

 投融資先企業から実態に即したGHG排出量の一次データが収集されることで、これまでの各種データーベースから引用・適用する二次データとしての推定値ではなく、実態値に則した算定を行うことができ、ボトムアップ分析による適正化が実現する。また、これによりPCAFが定める5段階のData Qualityのうち、Score2以上となる高品質な算定が可能となる。

 新サービスによって、金融機関のファイナンスド・エミッション算定の精緻化・省力化と、金融機関による投融資先の脱炭素に向けたエンゲージメント活動が金融機関のファイナンスド・エミッションに反映されることで、地域の脱炭素化に貢献する。なお、滋賀銀行では同サービスを活用し、ファイナンスド・エミッションの算定を行うことが決定しており、昨年8月にサービス開始した環境情報管理サービスで収集した投融資先企業の一次データを使用して、ファイナンスド・エミッション算定を実施する。

 日立と日立システムズは今後、地域金融機関向けにGHG排出量データのさらなる精緻化などファイナンスド・エミッション算定を支援していくサービスやソリューションを提案・提供する。また、新サービスによって見える化されたGHG排出量に関する情報をもとに、地域金融機関や地方自治体との連携を通じて、中堅・中小事業者のGHG排出量の削減についても支援し、地域の脱炭素化に貢献していく。

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