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ゼウレカがFortanixとNVIDIAと提携、AIモデルの精度を大幅向上

週刊BCN+ 2024年8月29日 14時10分

 サイバーセキュリティーを展開するFortanixは、三井物産の子会社であるゼウレカがFortanixとNVIDIAのコンフィデンシャルコンピューティング技術を活用して、AIモデルの精度を大幅に向上することを確認し、薬品開発にかかる時間とコストの削減が期待できると発表した。 2021年に三井物産によって設立されたゼウレカは、製薬やバイオテクノロジー企業向けに計算およびAI薬品発見支援サービスを提供している。新薬開発のあらゆる局面で先進技術を活用し、新薬研究の効率と効果の両方を向上させることを目指している。AI技術はその使命の中核で、AIモデルを動かすためには広範なデータセットが必要となる。しかし、製薬研究で使用するデータは、非常に機密性が高く、センシティブで個人を特定できるデータを含むことが多く、関係者はさまざまな国際的なプライバシー規制を順守しなければならず、データを活用するためには、複数の関係者からデータをプールし、AIモデルでの使用中も機密性を維持する方法が必要だった。

 ゼウレカでは今回、FortanixとNVIDIAと提携し、元の情報源のセキュリティーと機密性を維持しながら、複数のソースからの異なるデータセットを統合する能力を実証した。具体的には、Fortanixはセキュリティーポリシー管理を可能にするコントロールプレーンを提供し、安全な環境での高度に機密性の高いデータの使用を調整した。

 Fortanixのコンフィデンシャルコンピューティング機能には、「複数の関係者に対してセンシティブな情報を公開することなく、迅速に協力的なデータ処理を実現するためのデータ共有とアクセス制御」や「ハイブリッドマルチクラウド環境全体でデータの場所に関係なく統一された暗号化を確保するためのモダンな鍵管理」「データコラボレーションプロセスのフローを定義、管理、追跡し、プライバシーとセキュリティーのガードレールを確保するためのワークフロー管理」が含まれる。

 さらに、コンフィデンシャルコンピューティングに対応したNVIDIA H100 Tensor Core GPUを搭載したNVIDIAのセキュアなエンクレーブが、データ、アルゴリズム、AIモデルを稼働させるための実行環境を提供し、機密性の高いデータ資産が使用中でも安全かつプライベートに保たれることを保証した。

 機密データのコラボレーションを可能にすることで、ゼウレカは特定の評価項目でAIモデルの精度を65%から74%に向上させることを確認した。これは、AIが新薬開発の効果と効率を向上し、世界中の何百万もの消費者の生活を改善する方法を示している。

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