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OBC、「奉行クラウド」で給与デジタル払いへの対応機能を提供

週刊BCN+ 2024年11月6日 15時9分

 オービックビジネスコンサルタント(OBC)は11月5日、「奉行クラウド」で賃金のデジタル払い(給与デジタル払い)への対応機能を11月22日から提供すると発表した。 2023年4月、労働基準法施行規則の一部改正により、給与の新たな支払方法として資金移動口座への資金移動による支払い「給与デジタル払い」が加わった。キャッシュレス決済の普及や送金サービスの多様化が進み、給与デジタル払いの導入を希望する従業員のニーズがある一方で、バックオフィス担当者にとっては導入準備や従業員への周知、口座情報の収集、デジタル払いの給与振込などオペレーションコストの増加が懸念されていた。

 OBCは今回、バックオフィス担当者が業務負荷をかけずに給与デジタル払いを導入できるよう、奉行クラウドを利用している顧客に、簡単に給与デジタル払いに対応できる機能を提供する。

 具体的には、企業が給与デジタル払いを導入する際に必要な「従業員への周知」「口座情報・同意書の収集」「給与振込」をすべてデジタルでスムーズに行える機能を提供する。

 企業が給与デジタル払いを開始する際、従業員に利用可能な資金移動業者や受け取れる金額範囲、社内での申請方法などを周知する必要がある。「奉行Edge 労務管理電子化クラウド」のお知らせ機能を利用することで、従業員のスマートフォンに給与デジタル払いの開始を周知できる。厚生労働省が定める留意事項も添付することができるため、従業員への説明コストを大幅に削減できる。

 次に企業は、給与デジタル払いを希望する従業員から同意書を提出してもらい、資金移動業者名とそのサービス名、入金用口座番号、金額、代替口座情報を収集する必要がある。奉行Edge 労務管理電子化クラウドでは、給与デジタル払いに必要な情報を簡単にウェブ収集できる。また同意書については、厚生労働省のガイドラインに準拠した同意書のひな形が標準で組み込まれているため、導入準備の手間を大幅に削減できる。

 バックオフィス担当者は、従業員から収集したデジタル払い用の入金用口座番号と金額を給与計算システムで管理し、振り込み作業を行う。「給与奉行クラウド」では、通常の銀行振込用の口座とデジタル払い用の口座の両方を一元管理でき、銀行振込(FB)データを使ってスムーズに振り込むことができる。

 また、奉行Edge 労務管理電子化クラウドは、25年春頃をめどにPayPayが提供する「PayPay給与受取」との自動連携を予定している。PayPay給与受取で発行した入金用口座番号などが奉行Edge 労務管理電子化クラウドに自動反映されるため、従業員は入力作業がなくなり、スムーズに申請できる。従業員の入力間違いによる振込エラーがなくなることで、バックオフィス担当者の業務負荷も軽減する。

 なお、給与デジタル払いの導入を検討する企業に向けて、社労士が給与デジタル払いの実務ポイントを解説するオンラインセミナーを開催する。また、PayPayと合同で、奉行クラウドを使ったバックオフィス担当者向けの運用に加え、PayPay給与受取の申請手続きやPayPay給与受取で受け取った給与の便利な使い方を紹介する。

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