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S&I、「TOLFA」「LINE WORKS AiCall」「Genesys Cloud」を連携

週刊BCN+ 2025年1月21日 16時3分

 エス・アンド・アイ(S&I)は1月21日、ウェブ無料通話インターフェース「TOLFA」、ボイスボット「LINE WORKS AiCall」、AI搭載のエクスペリエンス・オーケストレーション・プラットフォーム「Genesys Cloud」を連携したと発表した。このソリューションによって、顧客はデジタルサポートチャネルから音声ベースのサービス体験へとシームレスに移行でき、よりシンプルでつながりのあるオムニチャネルエンゲージメントの実現と、より迅速で満足度の高い問題解決が可能となる。これを機に、多くの顧客にオンラインサポートと電話窓口の境界を意識させないコンタクトチャネルを体験してもらうために、同日から無料トライアル環境の提供を開始した。

 近年、コンタクトセンター業界では、迅速に課題解決できる手段として、従来の電話での問い合わせからウェブサイトやアプリを通じたチャットなどのノンボイス対応へと顧客のニーズが大きく変化している。一方で、オンラインサポートで自己解決に至らなかった場合は電話窓口へ問い合わせるという顧客は多く、顧客の不満やストレスを最小限に抑えるためにも、電話での問い合わせ先をわかりやすくする、つながりやすくするなどの施策は不可欠といえる。

 しかし、多くのコンタクトセンターでオペレーターの採用難が深刻な問題となっており、理想とするサービスレベルを維持するための体制を整えることが難しいケースが発生していた。

 こうした課題を解決するため、S&Iでは、簡単にウェブ無料通話ができるインターフェースでノンボイスからボイスへのシームレスな接続を提供するTOLFAと、AIによる自動応答と用件の振り分けができるボイスボットLINE WORKS AiCall、これらとクラウドコンタクトセンタープラットフォームのGenesys Cloudを連携することで、オンラインサポートから電話窓口へのスムーズな接続を可能にした。これにより、オペレーターの業務負荷の軽減やつながりやすさを確保しながら、電話での問い合わせ対応の品質向上を実現できるようになる。

 具体的には、ウェブサイト上に、ウェブ無料通話のインターフェースを設置することで、電話での問い合わせ先を顧客にわかりやすく伝えることができる。TOLFAからの発信はウェブ経由での通信となるため、顧客とLINE WORKS AiCall間のやり取りに通話料金は発生しない。また、LINE WORKS AiCallとGenesys Cloudについてもウェブ経由での通信となるため、顧客とオペレーター間のやり取りにも通話料金は発生しない。

 ボイスボットによる一次受けで、単純な質問の回答や用件に応じた窓口への転送を自動化することで応答率の向上、オペレーターの応対業務の負担軽減を両立できる。LINE WORKS AiCallからCRMやCTIなどと連携することで、顧客属性などの情報とともにボイスボットからオペレーターへシームレスに接続することも可能だ。SBCを設置する必要はなく、フルクラウドで利用できるため、ビジネスの状況に合わせた柔軟な拡張や運用コストの低減が期待できる。ウェブチャネルから音声チャネルへの導線設計やボイスボットのシナリオ作成、Genesys Cloudの構築・運用支援まで、ワンストップで提供できる。

 無料トライアルでは、旅行代理店の電話窓口を想定したデモ環境を用意している。トライアル専用のウェブ無料通話インターフェースから電話をかけると、ボイスボットによる自動応対が始まる。オペレーターへの接続を希望した場合、専用窓口への接続に切り替わるが、トライアル環境のためオペレーターへは接続せず、そのまま終了となる。

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