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コーヒー好きに“追い打ち” さらに価格高騰の恐れ! 生産2位ベトナムで記録的な干ばつ 生産量減少の予想も

よろず~ニュース 2024年7月6日 11時30分

 価格高騰が続く中、日本のコーヒー好きには追い打ちをかける話だ。ベトナムではコーヒー豆の栽培者が、ほぼ10年ぶりの干ばつに見舞われてしまった。その結果、私たちが飲むコーヒーの値段がさらに高騰する可能性が高まっている。今やベトナムは世界第2位のコーヒー生産国。エスプレッソやインスタントコーヒーに最もよく使われる品種であるロブスタ豆の最大の生産国でもある。

 ベトナム国内の来シーズンの収穫見通しは依然として厳しく、同国の商品取引所は猛暑により生産量が10―16%減少すると予想している。

 同国中部ジャライ省出身で、39歳のコーヒー農家であるドアン・ヴァン・タンさんは「干ばつでこの一帯と周辺地域が干上がってしまった。水不足が深刻で、昨年に比べてコーヒーチェリーの収穫量が非常に少なくなっている。生産量が大幅に減少した」と話す。

 コーヒー豆の価格が記録的な高値に達し、農家は臨時収入を得ている。そんな中、現地のコーヒー農家は、猛暑の中で木を保護するための新しい戦術を試している。木をより長く成長させ、根がより深い水源に届くようにしたり、土壌を柔らかくしたり、葉っぱで覆うことによって、雨水や肥料の吸収を改善しようとしている。

 ここ数週間は降雨量の回復もあり、見通しは改善する可能性がある。しかし、気象条件の改善と、栽培の新たな工夫が、ロブスタ豆の生産量増加と価格低下につながるかは不透明だ。

 一方で米農務省は、ベトナムよりは楽観的で、次回の収穫量はほぼ横ばいになると予想する。いずれにせよ、収穫量への影響がどうあれ、世界のコーヒー価格が上昇する可能性は高い。欧州連合(EU)統計局の最新データによると、4月のEU域内のコーヒー価格は1.6%上昇。なかでもロブスタ種を愛するイタリアでは2.5%上昇した。

(ロイター/よろず~ニュース編集部)

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