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女優・岡元あつこが挑戦する「すごすぎる」舞台とは?夫の狩人・高道も絶賛する松井誠の公演で新境地へ

よろず~ニュース 2024年7月13日 7時50分

 タレント・女優の岡元あつこが「昭和の名優・長谷川一夫の再来」と評される俳優・松井誠のプロデュース公演(19~21日の4公演、東京・浅草公会堂)に出演する。〝松井ワールド〟に彩られた舞台に出演するのは50歳を迎えた昨年秋以来、2度目となる。新たな世界に意気込む岡元が、よろず~ニュースの取材に対して思いを語った。

 約3年前に観劇して以来の松井ファン。昨年3月、歌手・川中美幸の主演舞台(東京・銀座の博品館劇場)に出演した岡元の姿を見届けた松井から打診があった。「ここ10年くらいで一番ビックリした出来事でした」。11月の公演に初参加して「喧嘩の花道」という演目の芝居に出演した。

 「私の商業演劇初舞台は明治座での山本陽子さん主演の『付き馬屋おえん』でした。当時20歳。若すぎて何もできなかった。それ以来、芸歴30年を超えながら、日舞や時代劇の所作にしても、今までやってこなかった不勉強さを恥じたことが、まず一番。そこからのスタートでした」

 昨秋の初挑戦が認められ、今年7月の舞台につながった。「すごくうれしかった」。昨年から日舞の稽古を始め、和装も日常生活の中で増やした。今回の演目は「お江戸みやげ」(松井の潤色・演出)。昭和を代表する劇作家・川口松太郎の原作で、劇団新派の演目として知られる名作だ。岡元は服部真湖の娘(養女)役となる。

 「真湖さんといえば、カネボウのCM(78年夏、服部まこ名義)でデビューされ、バイリンガルのイメージだったんですが、実は日舞のお名取さんで、小さい時から芸事の中で育ったという真逆の印象の方なんです。昨年、松井さんの舞台に立った時、服部さんが前から3、4列目に座られていたんですけど、そこにヒマワリが咲いて、照明が当たっている感じのキラキラした人なので一目で分かった。お会いしてもその通りの人でした」

 今公演は、大鶴義丹らが出演する「月夜の一文銭」(松井の脚本・演出)というもう一本の芝居に、全出演者が登場する「グランド・レビューショー」の三部構成となる。

 「松井さんが衣装の早替えで登場し、38人が200着の衣装を着替えて松井さんの振り付けで踊るんです。こんな華やかなショーは日本でもここだけじゃないですか。松井さんは大衆演劇が出自ではありますが、やってらっしゃることは大衆演劇とは似て非なるもの。ショーの構成や華やかさ、異業種の人間にやらせてみるというチャレンジもされている。ですから、私も大衆演劇というジャンルではなく、『松井誠に目覚めた』ということですね。松井さんと一緒の板の上に立てられることがすごくうれしい。勉強になります」

 昨年、歌手の高道(狩人)と再婚した。「主人は昔、小林旭さん、浅丘ルリ子さん、松方弘樹さんの3枚看板の芝居で全国ツアーやったことがあるようです。私の舞台もいつも1回は観に来てくれるんですけど、去年の松井さん公演は3日間5公演中、3日連続で3回観た。私を観に来たわけじゃなく、あまりにも松井誠の芝居がすごすぎて。そこで意気投合して松井さんとご飯に行ったりして、『今年は松井さん、何やるの?』という感じです。私は置いといて(笑)」

 共演する俳優・佐野圭亮の言葉にも支えられたという。

 「佐野さんは里見浩太朗さんのご子息(長男)で、20年来、家族ぐるみで仲良くさせていただいていますが、『遅すぎることはないから。今から間に合えばいい』と言っていただき、その言葉を頼りに稽古しています。前回の松井さんの舞台は初めてだったので、たくさん見逃していただいたこともあったと思うんです。次は通用しないと思っているので、逆に今の方がプレッシャーは大きいですが、この年になって新しいことを始める楽しさがすごくあります」

 7月から稽古に入った。「総勢38名でのお稽古が始まりました。初日から本読みに振り付け3曲、2日目から立ち稽古です。松井座長の計り知れないパワーに引っ張っていただきながら、圧巻のショーが魅せられるよう頑張ります!」。舞台の浅草公会堂は約1000席。岡元は「大衆演劇界の〝武道館〟だと思います。全部で3時間半くらいの長い公演になるのですが、夏の浅草と一緒に楽しみに来ていただきたいです」と呼び掛けた。

(デイリースポーツ/よろず~ニュース・北村 泰介)

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