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役に立たない工作も多種多様「ミュ〜ダ」初展示会に「AIうそにっき」「矢文が飛んでくるマシーン」

よろず~ニュース 2024年7月28日 10時0分

 不必要な物を懸命に作り上げる「無駄づくり」の作家で、SNS、YouTube等で度々話題に上る藤原麻里菜が主宰する、役に立たない工作クリエイター集団「ミュ〜ダ」による初の展示会「ミュ〜ダと役に立たない夏休みの工作」が8月4日まで、東京・渋谷のマイラボ渋谷で開催中。在廊中の藤原に「ミュ~ダ」について話を聞いた。

 会場には藤原の作品「通知がくると矢文が飛んでくるマシーン」をはじめ、ミュ~ダのクリエイター陣(もにゃ、ミチル、カズヤシバタ、ギャル電、石川大樹、tettou771、あずま)による作品が集結。藤原は「私たちのことをあまり知らない人も来てくれて、いろいろ体験してくれています。声を出して笑ってくれるのが一番うれしいですね」と語った。

 「通知がくると矢文が飛んでくるマシーン」は、電話をかけると矢文が飛んでくる作品。カメラで撮影した画像を、自動でテキトーな絵日記にするtettou771による「AIうそにっき」との2作品は、モバイル通信を活用した新たなビジネスアイデアを創造する「DENPAto(でんぱと)presented by mineo」とコラボし、SIMカードが活用された。そんな前置きは不用とばかりに、各作品はシンプルな楽しさに満ちている。

 ミュ~ダは昨年末に「皆で集まった時に、せっかくだからグループになった方が面白いんじゃないか、ということで結成しました」という経緯を経て、今回がミュ~ダとして実質的に初めての活動。トークイベント等も予定されている。tettou771のように以前から交流のある者もいれば、SNS上での接点のみだった者もいた。

 藤原は「AIうそにっき」を「自分では作れないなと思います。技術もすごいし、プロダクトとしてもかわいい」と評価。カズヤシバタによるポップアップ広告を消す〝×ボタン〟を演出付きで確実に押す機器「ポップアップデストロイヤー」に関しては「私と近い部分はあるんですけど、美術とかアウトプットの面白さは個性的で、私とは違いますね」と語り、ミチルによる検索した文字がアイスになる「検索アイスバー」については「ミチルさんはデザインの人で、自分にはないカワイさがあって楽しいです」と話した。似たような方向性でも、きっちりと各々の個性が発揮されている。

 結成前との変化を「ずっとインターネット上で同じ工作系のインフルエンサーとしてやっていると、ライバルというか『やられた』『これ自分がやりたかった』というものがありました。今は仲間として楽しんで作れるようになりました。(メンバーの作品を受け)私も何かつくりたいと思いますね」と藤原。「みんなで何か一つのものを、合作したいという話はしています」と今後を思い描いた。それぞれが刺激を与え合うだけでなく、協力する将来図も見据えている。

 同展覧会は8月4日まで。期間中は無休で入場無料。藤原は「あまりインスタ映えはしないんですけど、体験すると面白いので、ぜひ来てほしいです」と呼びかけた。

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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